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ラジオDJ山本シュウ
vol.168 写真家 ハービー・山口
ハービー・山口 | HERBIE Yamaguchi Page Index
1950年東京生まれ。大学の経済学部を卒業後、1973年渡英。約10年間を過ごす。ロンドンでは、ツトム・ヤマシタミュージカル劇団「レッド・ブッダ」で役者なども経験。折しも、イギリスはパンクムーブメントの真っ只中。70年代の生きたロンドンを実体験し、その姿写真に記録する。まだ無名の頃のボーイジョージとの共同生活など、ロンドンのミュージシャンたちとの交流も重ね、特にロックミュージシャンの撮影では、信頼と高い評価を受ける。帰国後もヨーロッパと日本を行き来しながら、アーティストから巷の人々までを写真に収めている。福山雅治、山崎まさよしなどミュージシャンとの親交も深く、コラボレーション写真集やCDジャケットなども数多く手掛ける。一瞬の輝きをとらえた、気取りのない優しいモノクローム作品のファンは多く、写真集や写真展を多数開催。他にもエッセイ執筆、TVの音楽番組のナビゲーター、ラジオのDJなど幅広いジャンルで活躍中。

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「人間力が大事なんです。」
シュウ:「ロンドンでの生活を終え、10年ぶりに戻ってきた日本はどうでした?」
ハービー:「大分変わってましたね。街はきれいになってるし、若者には主張があるし・・・。」
シュウ:「今、マナーに対する取り組みが日本でも盛んになっていますけど、ロンドンに長くいらっしゃったハービーさんから見て、日本人のマナーで気になることってありますか?」
ハービー:「以前は、券売機で切符を買ったり電車に乗ったりする時に、並ばないで『我先に』っていう時代もありましたよね。今はそんなこともないし、日本でもだんだんマナーやエチケットということが大事にされるようになってきていますけど、それでもまだ、ヨーロッパの方が深く文化として根付いているとは思いますね。ホントにちょっとしたこと、例えば、スイングドアを入る時に自分の後ろから続く人がいる場合にちょっと手をドアに添えてあげるとか、そんなちょっとした気遣いを含め、イギリス社会には『思いやる』という精神がすごくある。
今、東京でもエスカレーターの片側を急いでいる人のために空けるようになっていますけど、あれも元々ロンドンがそうだったんですよ。そういういい部分はどんどん取り入れていきたいですよね。
マナーは、社会をスムーズにするとても重要な人間の英知ですから。それをもっと身に着けていけば、他人同士がギスギスせず、もっとスムーズに触れ合う社会になっていくと思いますよね。」
シュウ:「トークショーなんかも積極的になされていますけど、ハービーさんのような写真家を目指す人たちにどんなお話をするんですか?」
ハービー:「人間力が大事だという話をよくしますね。人間としての魅力や道徳心、決して自分の損得だけでなく他人のことを考え行動できる、そういう人間力がその人の風体やバイブレーションになり、作品にも表れるんです。『写真を撮らしてもらっていいですか』と声を掛けた時、相手は一瞬の値踏みをするんですよ。信頼できる人か、ナンパをしてるだけなのか。そして、安心できると思えばOKしてくれるし、いい表情を見せてくれる。それは全て写真家の人間力なんです。」
シュウ:「ハービーさんは、病気というハンディキャップを人間力に変えることができたわけですけど、それは誰もができることではないですよね。」
ハービー:「僕はいつも旅を提唱しているんです。海外に行ったり国内を旅行するのも旅だけど、例えば僕のトークショーにいらっしゃって、僕に出会うのも旅だし、その帰りに映画を観るのも旅だと。人は、自分の心を変えるようなショッキングな出来事に遭遇しないとなかなか変われない。心に響くもの、映画でも小説でも音楽でも写真でも、自分はいかに勝手に生きてきたかを思い知らされ悔い改めるきっかけになる、そういうものに出合わなければいけないんですよ。そのために旅が必要なんです。旅は人間を謙虚にさせますから。謙虚な気持ちでいいものに心が打ち震えた時に、人間は成長するんじゃないでしょうか。そういう広い意味での旅を僕は提唱しているんです。」
シュウ:「ハービーさんは、僕らが今1番訴えたいこと、ラジオに助けてくれって言ってくるような若者が今1番知りたいことを一貫して表現し続けている気がするんです。僕は、心が心を引き寄せると思っている。愛は愛を、憎悪は憎悪を引き寄せる。」
ハービー:「確かに最近ひどいニュースをよく耳にしますけど、でも、いつの時代でも同じことだと思うんです。いつの時代にも、人を傷つける人、モラルを失って自分さえよければいい人はいるわけです。だからこそ、僕が写真を通して訴えたいメッセージは、どんな時代にも、どんな世代にも届いてくれる。だからこそ、僕の写真は古くならない。それは常に同じところからものを見ているからなんです。最近もEXILEというグループが、僕のジョー・ストラマーの写真をT-シャツにプリントしたいと言ってくれて。20年以上前の写真ですよ。でも、時代は関係ない。だから僕はこれからも、もっともっと人間力を身に付けて、今以上に人間の美しい心を撮れる様になりたいと思っているんです。」
シュウ:「もっともっと聞きたいことがあるんですが、そろそろ時間になってしまいました。今日は沢山の素敵なお話ありがとうございます! 来年のサヨちゃん写真展も楽しみにしています!!」
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