特別展Exhibition

たばこの配給制


 1944(昭和19)年11月、折からの品不足のため、たばこにも配給制が導入さ れた。たばこの銘柄は、1940年には「敷島」「カメリヤ(椿と改称)」「国華」 「響」「錦」等々、計25種が見られたが、戦時中に少しずつ整理され、配給制 導入当時には、両切たばこの「金鵄(もとのゴールデンバット)」「光」「両切 朝日(無包装)」、口付たばこの「朝日」、刻みたばこの「みのり」、手巻き用 の刻みの「のぞみ」の計6種のみとなっていた。配給は、1940年9月に組織さ れた隣組を1単位として成人男子の喫煙者名簿をまとめ、これを近隣のたばこ 店に登録し、政府がその人数に一人あたりの配給本数をかけた総数を各たばこ 店に割り当てるという方法で行われた(隣組制度は1947年5月廃止され、その 後配給は世帯単位となる)。配給本数は導入当初は一人一日6本であったが、 1945年の5月には5本、8月には3本と、品不足のため減量されていき、とて も需要を賄いきれる量ではなかった。なお、女性は元よりたばこの配給名簿に 登録されなかったため、配給品の割り当てもなかった。ようやく1946年8月、 女性も配給名薄に登録され、翌年5月に配給が開始されるが、女性の配給本数 はわずか男性の四分の一で、まだ男女の格差があった。配給本数を含め、完全 に平等になるのは、その年の11月になってからで、戦後の男女平等の実践とし ては早い例であった。
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