特別展Exhibition


岩塩〜地下の宝石   


造山運動や大規模な海進・海退により海底が陸化し、その後乾燥した気候が続いた場所では、海水中にあった塩が結晶として地下に堆積した岩塩層がみられる。成立年代は5億7千万年前から200万年前まで様々で、現在の塩湖や塩原も岩塩に変化する途中の姿だと考えられる。人類は紀元前から岩塩を掘り出し続け、地上からは想像もできない巨大な空間を地下に作った。

ヴェリチカ鉱山地下の塩の宮殿 ヴェリチカ鉱山地下の塩の宮殿
(ポーランド)
撮影:片平 孝

700年以上掘り続けられたヨーロッパでも古い岩塩抗で、1978年にユネスコの世界遺産に登録された。地下101mには、幅15m、奥行50m、高さ12mの塩の宮殿がある。

シパキラ鉱山地下の黒い岩塩の教会
(コロンビア)
撮影:片平 孝

先住民のチブチャ族は昔からこの塩を採掘し、シパキラ一帯は金や穀物との交易地として古くから繁栄した。スペインによる植民地時代末期の1808年より、塩の柱を計画的に残して掘削する方法に改められて採掘が続き、坑道総延長400km、地下4階におよぶ巨大な廃坑ができた。その地下2階には、面積5,500平方メートル、天井の高さ80m、収容人員1万人という、バチカン市国のサン・ピエトロ大寺院をしのぐ大きさの岩塩教会が1954年に完成した。1989年から1995年にかけて新たな設計で改修されたため、現在はこの写真とは様子が異なっている。
シパキラ鉱山地下の黒い岩塩の教会

 


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