特別展Exhibition

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和田誠と日本のイラストレーション

イラストレーションの広がり

1967年にライトパブリシティから独立した和田誠さんは、雑誌の表紙やポスター、本の装丁、レコード・ジャケットといったデザインの他、絵本や映画の分野でも活躍するようになります。それらの作品は、湯村輝彦、安西水丸、南伸坊、矢吹申彦といった後輩のイラストレーターたちに、少なからぬ影響を与えました。

愛着のあるステージのポスター

演劇などのステージに関心があった和田さんは、独立後、商品のポスターよりもステージのポスターを数多く手がけます。シリーズとして制作されたステージのポスターは、作家や劇団、劇場などの世界観を形づくる役目も担っていました。

つかこうへい「ストリッパー物語」(1976年)

谷川俊太郎と共作した絵本

童話も書く詩人の谷川俊太郎と、和田さんは多くの絵本を共作しています。「絵本のテキストとしての谷川さんの文章は、人物にしても、風景にしても、あまり微細な説明がない。それで、絵の方もかなり自由な表現で描けるんですね。大胆な表現ができる。組ませてもらって嬉しい作家です」。

「あな」(1976年)

2000作を越えた「週刊文春」の表紙

「週刊文春」の表紙は、1977年5月から始め、2017年7月で2000作目となりました。同じ雑誌の表紙を、これだけ長く描き続けたイラストレーターは、和田さんをおいて他にいないでしょう。この仕事では、それまでに発表してきたスタイルとは異なる、描き込んだタッチを試みています。

「週刊文春」(左:1977年)(右:2017年)
表紙を手がけた1作目と2000作目。

異業種映画監督の走り

映画好きだった和田さんが依頼されて書いた映画のシナリオには、自分で描いた絵コンテが添えられていました。それが目に留まり、監督も任されることになったのが「麻雀放浪記」です。イラストレーションとは異なる、映画の共同作業に魅力を感じた和田さんは、その後、映画監督としても活躍するようになりました。

「麻雀放浪記」ポスター(1984年)