各地の森からの近況報告をお届けします!

2015年1月

「重富の森と錦江湾セミナー2015冬」を開催!

2015/01/31
JT CSR推進部 やぶへび

1月31日(土)にJTの森大学実行委員会が主催する「重富の森と錦江湾セミナー2015冬」が行われました。

今回は、約2年前に開催された「重富の森と錦江湾セミナー」でも好評を博した「クスノキと樟脳」というテーマを再度掘り下げる形で姶良市企画部企画政策課の下鶴弘先生による「薩摩の樟脳について」と題した講義と樟脳づくりの実演が午前に、フィールドワークと野外講義が午後に行われました。

下鶴先生の講義では、樟脳がかつては輸出品として重要な役割を果たしていたこと、そして「JTの森 重富」とも大いに関わってくる薩摩の樟脳づくりの歴史、初期から近代にかけての樟脳製法の変遷についてのお話がありました。

講義のあとは樟脳づくりの実演です。

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大なべに森林組合の方が準備してくださったクスノキのチップを入れ、姶良市歴史民俗資料館所蔵の陶製の「らんびき(上)」と「こしき(下)」に当たる二段蒸し鍋を用い、チップを蒸留します。蒸留している間は昔懐かしい「しょうのう船」を走らせ、参加者の皆さんは大いに盛り上がりました。

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この「しょうのう船」は、船の後ろに乗せた樟脳が水に溶けることにより、後方の表面張力が弱くなります。しかし、樟脳のない前方の表面張力の強さはそのままなので、船は前方へ引っ張られて前進するというしくみです。

午後は「JTの森 重富」でフィールドワークが行われました。大口筋白銀坂の登り口から続く石畳の成り立ちについては下鶴先生が、クスノキをはじめとする植物については(株)エコロジーパスの北澤哲弥先生が説明してくださり、クスノキ林の成り立ちやこれまでの調査で分かった特徴、クスノキとシロダモの葉の観察などを行いました。

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森で出会った生きものについては、(株)エコロジーパスの永石文明先生が説明してくださいました。冬は比較的生きものが少ない印象の森ですが、運よくツバキの花に飛んできたメジロを見たり、冬眠から目覚めたタゴカエルの声を聴いたりできました。

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参加者からも積極的に質問があり、皆さんの関心の高さが伺えました。

元々、樟脳試験場の研究を充実させるために購入された重富試験林地は、ときを経て「JTの森 重富」と名を変えましたが、今もまだ多く残るクスノキを抜きにしては「JTの森 重富」は語れません。そんな重富の森とクスノキの関わりを今回の講義や体験を通して、参加者の皆さんも感じ取ることができたのではないでしょうか。

森林保全・管理協定を10年間延長しました

2015/01/16
JT CSR推進部 森山中

2015年1月16日に和歌山県庁の知事室にて、「JTの森 中辺路」の2期目となる「森林保全・管理協定」の調印式が開催されました。

森づくりのパートナーの皆さまが見守る中、仁坂和歌山県知事、真砂田辺市長、宮崎JT取締役副社長が協定書に署名。「JTの森」第1号として2005年に始まったJTの森中辺路はついに、次期10年の取り組みが始まります。

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この10年間に「JTの森 中辺路」では約50ヘクタールの皆伐跡地での針広混交林づくりに取り組み、森林整備のパートナーである中辺路町森林組合の力をお借りして約18万本の苗木を植栽し、シカの食害から苗木を守るための獣害防止ネットの設置や下草刈りなどの手入れを行ってきました。年2回、JT社員とその家族、地元関係者が参加する森林整備活動も計19回行いました。いまや苗木は5メートル前後にまで成長し、土砂がむき出しだった山肌は緑を取り戻しつつあります。

次の10年間では、苗木の生長に必要な手入れを継続するとともに、新たに追加された区域で間伐に取り組み、未来の森の基盤を整備していきます。

ヒトの時間では「もう10年」という印象ですが、森づくりの時間では「まだ10年」です。将来の世代に豊かな森を引き継げるよう、森づくりへの想いを新たにした一日でした。