2019年度一回戦第三局

対局結果

一回戦第三局 (静岡大会)

115手にて羽生九段の勝利

開催日:7月20日(土)
会場:ツインメッセ静岡 北館大展示場

羽生善治九段

斎藤慎太郎王座

大盤解説:村山慈明 七段 聞き手:加藤桃子 女流三段 読み上げ:伊藤明日香 女流初段

勝者の羽生九段は、9月14日(土)に広島県広島市で行われる「二回戦第三局」でシード棋士の渡辺明JT杯覇者と対局!!

  • タイトル・段位は大会開催時点のものです。

講評/勝利棋士コメント

大盤解説者・村山七段の講評

前夜祭での両者のコメントでは、斎藤王座は「9歳のとき『テーブルマークこども大会』に出場して優勝しました。
アマチュアでの優勝はその1回だけです。
トップ棋士しか出場することができない『JTプロ公式戦』に出ることができて感慨深いです。

羽生九段は新たなものを作ってきた方ですし、いろんな思いがあります。
明日はこどもたちに何か伝えることができればいいなと思っております」。

一方、羽生九段は「(30年連続30回目の出場の紹介に)実は『JTプロ公式戦』で初めて対局したのが静岡だったんです。
そのときは青野照市九段に負かされてしまいました。

斎藤王座は最新の形にも精通していて、バランスの良い将棋だと思っています。
地元の皆さんに将棋って面白いなあと思ってもらえるよう一生懸命やりたいですね」と意気込みを語った。

振り駒は、と金が3枚で羽生九段の先手と決まる。

後手の斎藤王座は一手損角換わりから右玉の構え。
そして端の突き合いから果敢に攻め込んでいく。
「攻めさせられた」という斎藤王座に対し、冷静に攻めを受け止めた羽生九段。

最後は後手玉を即詰みに討ち取って二回戦進出を決めた。なお、大盤解説の村山七段の講評は以下の通り。

「斎藤王座が一手損角換わりから右玉に構えました。実は今密かに流行っている形なんです。
1筋の突き合いが入ったことで、斎藤王座は△8五桂〜△4九角と棋風通り踏み込んでいきました。
この端が突いてあることが重要なんですね。

そこから斎藤王座の攻め、羽生九段の受けという手順が延々と続きます。
攻めが受け止められたら斎藤王座の負けですが、羽生九段も受け間違えると自玉が薄いので安心できません。

後手からすると、68手目△6七歩のところで、先に△3七歩▲3九金△6七歩とする順はあったかもしれません。

豊富な持駒を生かして羽生九段が反撃に転じたのは89手目▲6四桂から。
満を持しての反撃です。108手目△4八飛成に対し、羽生九段は▲8四金から斎藤玉を即詰みに討ち取りました。

平凡なようですが、即詰みが一番です。
大盤でも説明したのですが、△8四同玉に対し、▲6六角と王手龍取りの保険を掛けようとすると、△7五桂の逆王手があり、これは逆転もあるかもしれません。

終盤、先手▲7三歩や▲8二歩など、寄せのお手本のような手も見せて、羽生九段が見事にリードを守って勝ち切ったと思います」。

勝利棋士 羽生九段のコメント

序盤は過去に経験のある形だったので、途中まではスムーズに進行しました。
△4九角と打ち込まれてからは、後手が攻める展開になり、神経を使う将棋になりました。

攻めが続いたら終わりですから。
先手の玉が薄いので、案外均衡が取れているんです。68手目△6七歩で、△3七歩▲3九金△6七歩は有力だったかもしれません。
そこらへんが勝負どころだったでしょうか。

ずっと相手の攻めを受け続ける中で、89手目▲6四桂からようやく攻め合いに転じることができました。
▲8二歩は同飛なら▲5一角という意味です。
後手は6筋に歩が利きませんから。

二回戦の渡辺JT杯覇者は昨年も当たって負けていますので、一回戦の勢いを活かして頑張りたいですね。

棋譜

羽生善治 九段
斎藤慎太郎 王座
(持ち時間各10分間)
【操作方法】
開始局面を表示
10手戻す
1手戻す
1手進める
10手進める
投了図を表示
棋譜を反転

まで115手で先手の勝ち

消費時間=10分10分