2021年度二回戦第三局
対局結果


二回戦第三局 (無観客対局)
92手にて永瀬王座の勝利
開催日:9月20日(月・祝)
会場:ABEMAスタジオ/Chateau Ameba(シャトーアメーバ)
糸谷哲郎八段
永瀬拓矢王座
勝者の永瀬王座は、11月3日(水・祝)に行われる「準決勝第二局」で二回戦第四局勝者と対局!!
- タイトル・段位は対局時点のものです。
講評/勝利棋士コメント
大盤解説者・森内九段の講評
対局前の両者のコメントでは、永瀬王座は「『JTプロ公式戦』はこどもの頃からの憧れの棋戦ですので、今年も出場できてうれしいです。
糸谷八段は早指しが得意で、非常に安定しています。『JTプロ公式戦』は公式戦の中でも一二を争う時間の短い棋戦ですので、封じ手の対応を含めて頑張りたいと思います」と意気込みを語った。
一方の糸谷八段も「たしか『JTプロ公式戦』ではまだベスト4まで行ったことがないんです。
永瀬王座は手堅いという印象があります。リスクを避けてより安全な道を選ぶというか。だから対策はありません(笑)。斬り合いに持ち込めるよう頑張りたいですね」と抱負を語った。
振り駒は、と金が3枚で糸谷八段の先手と決まる。
先手雁木VS後手矢倉という戦いになり、先手としてはあまり類例のない戦いに持ち込むことに成功。ところが65手目▲5五銀が攻めを焦った失着で、△5七歩と打たれて後手が優勢に。
以下も後手は冷静にまとめて先手玉を受けなしに追い込んだ。永瀬王座は初戦完勝で、準決勝進出を決めた。
大盤解説の森内九段の講評は以下の通り。
「糸谷八段らしい変わった出だしで、先手は雁木に組んで力戦に誘導する狙いです。封じ手の▲2四歩もちょっと驚きましたが、ここらへんは実際どう指すのか手が難しいところです。
64手目△6四飛に対し、先手は積極的に▲5五銀と出ましたが、これが俗に言う『一手ばったり』でした。
次の△5七歩が激痛で、▲同金なら△5六銀があるんです。▲5五銀では▲7八玉といったん玉を上がっておけば、まだまだ息の長い戦いになったのだと思います。
永瀬王座は終始冷静な指し回しで対応し、一手も悪い手がなかったと思います。完勝と言ってもよいでしょう」。
勝利棋士・永瀬王座のコメント
「▲7八銀△3四歩▲6六歩」という出だしで、本当に強い人なら△同角以下を読むんでしょうけど、本譜の順で悪くならなければ取らなくてもいいかなと。
手の難しい力戦になりましたが、うまく対応できたと思います。65手目▲5五銀のところで、▲7八玉なら難しかったと思います。先手陣の耐久力が違いますから。
82手目第一感は▲6六銀だったんですが、▲5六から打てたので良かったです。(準決勝について聞かれ)この棋戦は強い人しか出ませんから、次の相手がどちらとかは気にしてません。
和服を着て戦える舞台ですので、いいところをお見せしたいと思います。
動画
対局の動画をご確認いただけます。
- 動画内で実施している「クイズキャンペーン」は終了しています。
棋譜
まで92手で後手の勝ち
消費時間=10分10分