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八月のひととき小説

  • ひととき小説 第四話 願い
  • 「もし目の前に神様が現れて、願いを一つだけ叶えてやろう、って言われたらどうする?」
  • 「みゆきちゃんが僕のことを好きになるようにしてください、って言います」
  • 「それはできないよ」「え、なんでですか」
  • 「あの子はもうお前のことが好きだからだよ」
  • 先輩は笑って僕の肩をポンと叩いた。
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八月のひととき小説のひとこと解説

人が願い事をする時、欲しいのは一歩踏み出す勇気。こんな時、意外と背中を押してくれるのは、何でも肯定してくれる人の何気ない一言だったりします。根拠はないけど前向きなことを言ってくれる人は、知らず知らずの内に世の中を動かしてしまっている、ある意味、神さまのような人と言えるかもしれません。もちろん、その一言が時に事態をややこしくすることもあるわけですが、多くの場合は「いい経験」として、笑い話となって語り継がれていくようです。


七月のイラストレーター

中村 隆

新潟県出身、埼玉県在住。日本デザイン専門学校卒業。主に、企業広告、ポスター、書籍、教科書、雑誌などで活動中。主な受賞に、HBファイルコンペ日下潤一賞、仲條正義特別賞TIS公募銅賞など。


登場人物紹介

  • 主人公 男性28歳。入社5年目。性格が内向的なので、身近な人を好きになりがち。
  • 先輩  男性38歳。主人公の会社の先輩。他人の恋愛話や人間関係にはあまり詳しくないタイプ。相手が喜びそうなことを根拠もなくつい言ってしまう人。
  • みゆき 女性22歳。入社1年目。「失敗」の主人公。先輩が気になっているが先輩は全く気付いていない。

七月のひととき小説

  • ひととき小説 第三話 失敗
  • 「失敗と思えば失敗だけど、経験と思えば経験なんだよ」
  • と、先輩は笑いながら失敗談を語った。
  • 笑い話が多い人は素敵だ、とわたしは思った。
  • 先輩、
  • その失敗はわたしの恋のきっかけになりそうです。
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七月のひととき小説のひとこと解説

失敗せずに成功する人はラッキーな人かもしれません。でも、失敗を重ねた後に成功した人の方が、その後の活躍が続くような気がします。失敗は経験だからです。修正し、挑戦し続けた上での成功は、その過程も含めて、その人の財産になることでしょう。たとえ成功することがなかったとしても、いい笑い話になります。その話で一生に何十回と笑いが取れると思えば、得したと思いませんか。明るい人は、誰かを照らす人。ポジティブに生きるのは、難しいことではなく、ちょっと見方を変えればいいだけのことかもしれません。


七月のイラストレーター

田口 実千代

神奈川県出身、東京都在住。セツ・モードセミナー卒業。F-school、MJイラストレーションズ修了。主に書籍の装画、挿絵、雑誌などで活動中。The Choice入選(池田進吾選、大久保明子選)、第12回リキテックス・ビエンナーレ奨励賞・水谷孝次賞、第6回TIS公募入選。


登場人物紹介

  • 主人公 女性22歳。入社1年目。明るく健康で、情に厚い。恋愛は奥手。
  • 先輩  男性38歳。主人公の会社の先輩。「迷路」の先輩、「父」の主人公。飄々とした性格で穏やか。基本、どうでもいい話しかしないが、時に芯を食ったいいことを言うような人。主人公に対する恋心はまったくない。

六月のひととき小説

  • ひととき小説 第二話  父
  • あの頃、父が言っていたことが、わかる気がした。
  • あの頃、自分が思っていたことは、もう思い出せないけど。
  • 父が生きていたら、いまの私に何と言うだろう。
  • 記憶の中の父は、もう自分より若い。
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六月のひととき小説のひとこと解説

若かりし日の思い出は、まばゆく、純粋ですが、いつしかほろ苦く思えてきたりします。そう感じるのはきっと、歳を重ね、経験を積み、いろんな角度から当時を見られるようになったから。思い出は変わらないけれど、時とともに、その印象は変わっていきます。昔見た映画を、時を経て見返すと、感情移入する登場人物が変わっていたりするように。人が成長するって、そういうことなのかもしれません。色んな経験が混ざり合って、人生は味わい深くなっていく。ワインやウイスキーのように、年月が思い出を熟成していくのかもしれないですね。


六月のイラストレーター

スズキ タカノリ

1990年生まれ。福島県郡山市出身。2017年よりフリーのイラストレーターとして活動を開始。書籍装画・表紙イラスト・挿絵などの制作を担当。第5回東京装画賞銅賞、イラストノート「秋のノート展」準大賞。


登場人物紹介

  • 主人公 男性38歳。「迷路」の先輩。独身。15歳の時に病気で父を亡くしている。当時は反抗期で父に逆らっていたが、亡くなる間際に言われたことを今でも覚えており、父が亡くなった初夏になるたびに思い出す。人には飄々とした性格だと思われがちだが、一人になると思い悩むこともある。

五月のひととき小説

  • ひととき小説 第一話  迷路
  • 人生は迷路かもしれない。
  • でも、その迷路に
  • 行き止まりはない。
  • 迷った時は選んだ方が正解なんだよ。
  • そう言って先輩は笑った。
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五月のひととき小説のひとこと解説

人生は何かに例えられがちです。人生は旅、映画、野球、マラソン……。人生は迷路、というのもよくある例え話です。たしかに人生は迷うことばかりで、迷路のようです。でも、よく考えれば、迷路は行き止まりに当たってもそこでゲームオーバーではありません。引き返せばいいのです。違う道を進み続ければ、いつかゴールにたどり着きます。寄り道しても、回り道しても、ふり返れば一本の道。無駄な道は一つもありません。近道もないし、遠回りもない。すべての選択はどれも正しい。そう考えると人生もちょっと楽になりそうです。


五月のイラストレーター

なかむら葉子

イラストレーター 大分市在住 九州造形短期大学デザイン学科卒業 印刷会社・デザイン会社を経てフリーのイラストレーターへ 第9回・13回TIS公募 入選 第4回イラストレーターズ通信 大賞受賞 書籍・雑誌の仕事を中心にパッケージなども手掛ける 2014年オリジナルブランドhocoraを立ち上げる


登場人物紹介

  • 主人公 男性28歳。会社員。入社5年目。学生時代はなんでもそつなくこなしていたが、社会人になって自分の向き不向きが見えてきて、今は自分に自信がない。
  • 先輩 男性38歳。会社の先輩。独身。基本、どうでもいい話しかしないが、時に芯を食ったいいことを言うような人。

人物相関図

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