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ひととき小説

なんでもない日常にある「ささやかな幸せ」。それに気づくかどうかで、ちょっと毎日は楽しくなる。見方を変えれば、生き方も変わってくる。「ひととき小説」はそんな日々のちょっとした気づきが大切であることに気づかせてくれる小さな小さな小説です。


6月のひととき小説

  • ひととき小説 第二話  父
  • あの頃、父が言っていたことが、わかる気がした。
  • あの頃、自分が思っていたことは、もう思い出せないけど。
  • 父が生きていたら、いまの私に何と言うだろう。
  • 記憶の中の父は、もう自分より若い。
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六月のひととき小説のことこと解説

若かりし日の思い出は、まばゆく、純粋ですが、いつしかほろ苦く思えてきたりします。そう感じるのはきっと、歳を重ね、経験を積み、いろんな角度から当時を見られるようになったから。思い出は変わらないけれど、時とともに、その印象は変わっていきます。昔見た映画を、時を経て見返すと、感情移入する登場人物が変わっていたりするように。人が成長するって、そういうことなのかもしれません。色んな経験が混ざり合って、人生は味わい深くなっていく。ワインやウイスキーのように、年月が思い出を熟成していくのかもしれないですね。


今月のイラストレーター

スズキ タカノリ

1990年生まれ。福島県郡山市出身。2017年よりフリーのイラストレーターとして活動を開始。書籍装画・表紙イラスト・挿絵などの制作を担当。第5回東京装画賞銅賞、イラストノート「秋のノート展」準大賞。

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登場人物紹介

  • 主人公 男性38歳。「迷路」の先輩。独身。15歳の時に病気で父を亡くしている。当時は反抗期で父に逆らっていたが、亡くなる間際に言われたことを今でも覚えており、父が亡くなった初夏になるたびに思い出す。人には飄々とした性格だと思われがちだが、一人になると思い悩むこともある。