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ひととき小説

なんでもない日常にある「ささやかな幸せ」。それに気づくかどうかで、ちょっと毎日は楽しくなる。見方を変えれば、生き方も変わってくる。「ひととき小説」はそんな日々のちょっとした気づきが大切であることに気づかせてくれる小さな小さな小説です。


朗読:梶 裕貴

「進撃の巨人」エレン・イェーガー役をはじめ、「僕のヒーローアカデミア」轟焦凍役、「七つの大罪」メリオダス役、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」ヒュンケル役など、話題作のキャラクターを数多く演じる。 2013年度には史上初の2年連続で声優アワード主演男優賞を受賞。

梶 裕貴のプロフィール写真

「進撃の巨人」エレン・イェーガー役をはじめ、「僕のヒーローアカデミア」轟焦凍役、「七つの大罪」メリオダス役、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」ヒュンケル役など、話題作のキャラクターを数多く演じる。 2013年度には史上初の2年連続で声優アワード主演男優賞を受賞。


  • 第十三話 兄弟
  • 第十二話 夢
  • 第十一話 幸せ
  • 第十話 バス
  • 第九話 ネジ
  • 第八話 写真
  • 第七話 向かい風
  • 第六話 検索
  • 第五話 片想い
  • 第四話 願い
  • 第三話 失敗
  • 第二話 父
  • 第一話 迷路

ひととき小説 第十三話

  • ひととき小説 第十三話  兄弟
  • 内向的な兄。 社交的な弟。
  • よく考える兄。 まず動く弟。
  • アイデアをつくれる兄。 人間関係をつくれる弟。
  • 同じ性格なら足し算でも、違う性格なら掛け算になる。
  • ぶつかり合ったりもした二人が笑い合っていた。
  • ひとりではたどり着けなかった場所で。
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ひととき小説 第十三話のひとこと解説

会社でもスポーツでも、同じような人ばかりが集まったチームは面白味に欠けると思いませんか。たしかに考え方が近い人と一緒にいるのは楽です。自分と違う考え方には、誰しも最初は抵抗があります。 でも少し心を開いて、受け入れてみると、新しい発見があるかもしれません。お互いが成長するきっかけが見つかるかもしれません。たいせつなのは、個性の違いを認め、生かすこと。いろいろな個性の人が同じ方向を向き、個々の実力以上の能力を引き出し合う。いいチームには、そんな特徴があると思います。 会社でもスポーツでも、同じような人ばかりが集まったチームは面白味に欠けると思いませんか。たしかに考え方が近い人と一緒にいるのは楽です。自分と違う考え方には、誰しも最初は抵抗があります。 でも少し心を開いて、受け入れてみると、新しい発見があるかもしれません。お互いが成長するきっかけが見つかるかもしれません。たいせつなのは、個性の違いを認め、生かすこと。いろいろな個性の人が同じ方向を向き、個々の実力以上の能力を引き出し合う。いいチームには、そんな特徴があると思います。


第十三話のイラストレーター

agoera

静岡県浜松市出身。 2009年 多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。 MJイラストレーションズ 卒業。 ペーターズギャラリーコンペ2012 箭内道彦賞 第30回ザ・チョイス年度賞 入賞 HBギャラリーファイルコンペ2015 鈴木成一賞


登場人物紹介

  • 兄 一人でコツコツと考えるのが得意なタイプ。 物静かで人見知り。ギター、作詞作曲担当。
  • 弟 誰とでも仲良くなれるお調子者タイプ。 明るくて人気者。ギター、ボーカル担当。

ひととき小説 第十二話

  • ひととき小説 第十二話  夢
  • 「夢って叶うんですかね」 後輩の質問に先輩は答えた。 「叶うよ」
  • 「え、先輩。らしくないすよ」 驚く後輩に先輩は続けた。
  • 「夢は叶うよ。夢のハードルを下げれば」 「なんすか、それ」
  • 「叶わない夢を追い続けるより、小さな夢をたくさん叶えた方が幸せかもなって」
  • 「やっぱ先輩らしいや」 「なんだよ、それ」 後輩が笑い、先輩も笑った。
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ひととき小説 第十二話のひとこと解説

「あきらめなければ、夢は叶う」 夢を叶えた人は、よくそう言います。 たしかに夢を叶えた人は、あきらめなかった人です。 でも、あきらめなかったからといって、 すべての夢が叶うわけでもありません。 一つの夢を追い続けることは、 他の可能性をあきらめることでもあります。 大きな夢を追い続ける人生もあれば、 小さな夢をたくさん叶える人生もある。 人生は人それぞれ。幸せも人それぞれ。 一度きりの人生、どの生き方もきっと正解です。 「あきらめなければ、夢は叶う」 夢を叶えた人は、よくそう言います。 たしかに夢を叶えた人は、あきらめなかった人です。 でも、あきらめなかったからといって、 すべての夢が叶うわけでもありません。 一つの夢を追い続けることは、 他の可能性をあきらめることでもあります。 大きな夢を追い続ける人生もあれば、 小さな夢をたくさん叶える人生もある。 人生は人それぞれ。幸せも人それぞれ。 一度きりの人生、どの生き方もきっと正解です。


第十二話のイラストレーター

生田目 和剛

イラストレーター、東京都在住。 武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。 主に広告、雑誌、書籍、教材の分野で活動中。 第7回東京装画賞入選。 第17回TIS公募入選。


登場人物紹介

  • 先輩 40歳。飄々としているが、たまに芯を食ったいいことを言うような人。 「迷路」「失敗」「願い」「向かい風」の先輩。 「父」「写真」の主人公。
  • 後輩 30歳。仕事も任されることが増え、人生についていろいろ考えがち。 「迷路」「願い」「向かい風」の後輩。

ひととき小説 第十一話

  • ひととき小説 第十一話  幸せ
  • 幸せってなんだろうね。 不意に夫が言った。
  • 幸せってなんだろうね
  • って語り合えるような時間のことじゃない? と私は答えた。
  • そうか、じゃあいま僕たちは幸せなんだな。 夫は嬉しそうに笑った。
  • その横顔を見て幸せだなと私は思った。
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ひととき小説 第十一話のひとこと解説

「幸せはなんでもない毎日の中にある」とはよく言われることですが、NEW NORMALと呼ばれる日々の中で、そのことをあらためて実感した方も多いのではないでしょうか。本当にたいせつなものは、失って初めて気づくもの。あなたがいま、幸せかどうかを意識しないで生きているとすれば、それは幸せな証拠です。歳をとって、人生を振り返った時に思い出す「幸せな日々」も、きっとそんななんでもないありふれた日常なのではないかと思います。 「幸せはなんでもない毎日の中にある」とはよく言われることですが、NEW NORMALと呼ばれる日々の中で、そのことをあらためて実感した方も多いのではないでしょうか。本当にたいせつなものは、失って初めて気づくもの。あなたがいま、幸せかどうかを意識しないで生きているとすれば、それは幸せな証拠です。歳をとって、人生を振り返った時に思い出す「幸せな日々」も、きっとそんななんでもないありふれた日常なのではないかと思います。


第十一話のイラストレーター

小林マキ

子どもの頃から油絵やデザインに親しみ大学では日本画を専攻。フリーランスのイラストレーターとして、書籍や広告等幅広く活動中。


登場人物紹介

  • 妻 女性28歳。フリーライター。物事を整理して考えるのが好き。
  • 夫 男性28歳。会社員。第九話「ネジ」の息子。のんびりした性格で素直。

ひととき小説 第十話

  • ひととき小説 第十話  バス
  • バスに乗っていたら、隣に外国人の女性が座った。留学生のようだ。
  • 日本語の教科書を読みはじめたので話しかけてみたがやすらかな微笑みを返されただけだった。
  • それから二人とも黙ったままいくつかの停留所が過ぎた。
  • ちょっとうとうとしてあくびをしたら、隣の女性もあくびをしていた。
  • 言葉は通じなくても、あくびはうつる。
  • 二人で少し笑った。彼女の微笑みはさっきより少し楽しそうに見えた。
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ひととき小説 第十話のひとこと解説

言葉は通じなくても気持ちは伝わった。そんな経験ありませんか?海外旅行に行った時。こどもと接した時。あるいは飼っているペットと、などなど。本当に伝わっているかは別として、なんとなく分かり合えた、と思えるのはうれしいことです。昨今は「コミュニケーション能力」が話題になることも多く、「伝え方」の本もたくさん出版されていますが、たいせつなのはきっと、テクニックよりも伝えたい気持ち。人の心を動かすのは「人柄」なのかもしれません。 言葉は通じなくても気持ちは伝わった。そんな経験ありませんか?海外旅行に行った時。こどもと接した時。あるいは飼っているペットと、などなど。本当に伝わっているかは別として、なんとなく分かり合えた、と思えるのはうれしいことです。昨今は「コミュニケーション能力」が話題になることも多く、「伝え方」の本もたくさん出版されていますが、たいせつなのはきっと、テクニックよりも伝えたい気持ち。人の心を動かすのは「人柄」なのかもしれません。


第十話のイラストレーター

宮下 和

1995年生まれ。東京都出身。多摩美術大学油画専攻を卒業後、2020年よりイラストレーターとして書籍の装画や広告のイラスト制作を中心に活動中。植物や風景を明るく温かみのある雰囲気で描きます。


登場人物紹介

  • 主人公  女性24歳。「失敗」「検索」の主人公、「願い」のみゆき、「片想い」の娘。明るく健康で情に厚い。
  • 留学生  女性20歳。ベトナム出身の大学生。日本のアニメが好き。

ひととき小説 第九話

  • ひととき小説 第九話  ネジ
  • 祖父はネジ問屋の社長だった。
  • 僕がまだ小学生だった頃、祖父と観覧車に乗ったことがある。
  • 僕は当然窓から下を見て「高いねー」などと無邪気に喜んでいたのだが、祖父はなぜか窓の上を見ていた。
  • 「硬いネジ使うとるなあ」
  • 祖父は観覧車のネジを見ていたのだった。
  • 高い所まで来て何を見ているのだろう、と思ったが、自然に仕事の目になってしまう祖父はちょっと格好良かった。
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ひととき小説 第九話のひとこと解説

プロにしか持てない視点があります。たとえば野球解説者による野球技術の話や、お笑い芸人が語る真面目なお笑い論。何かを突き詰めた人の話は発見があって興味深いもの。それは特殊な仕事ではない私たちでも同じです。その仕事の現場に立った者しか気づかないことはたくさんあります。自分にとっては当たり前だと思っていたことが世の中にとっては新しい視点だったということも。人はみんな、きっと何かのプロなのです。 プロにしか持てない視点があります。たとえば野球解説者による野球技術の話や、お笑い芸人が語る真面目なお笑い論。何かを突き詰めた人の話は発見があって興味深いもの。それは特殊な仕事ではない私たちでも同じです。その仕事の現場に立った者しか気づかないことはたくさんあります。自分にとっては当たり前だと思っていたことが世の中にとっては新しい視点だったということも。人はみんな、きっと何かのプロなのです。


第九話のイラストレーター

東京メロンボーイ

イラストレーター 国内外の広告、書籍などさまざまな媒体のイラストを手がける。青山塾イラストレーション科修了後、木内達朗氏に師事。ボローニャ国際絵本原画展入選。3x3 International Illustration Award Silver。Society of Illustrators 入選。


登場人物紹介

  • 主人公 当時10歳。現在は大人になり、会社員として働いている。
  • 祖父  当時65歳。大阪でネジ問屋を営む。前向きでマイペース。

ひととき小説 第八話

  • ひととき小説 第八話  写真
  • 幼い頃の写真が見つかった。
  • 母が笑っていた。妹が笑っていた。自分も笑っていた。
  • 撮っていた父も笑っていたのだろう。写真はだいたいぶれていた。
  • その父のカメラで、いまから家族写真を撮る。
  • 父はいないが、家族は増えた。もう孫が2人いるよ、父さん。
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ひととき小説 第八話のひとこと解説

写真は一瞬の光景を切り取ったものです。あたり前ですが、音も言葉もありません。なので、見る人はその前後の時間や、その時の会話や、撮影者の気持ちなど、写真には写っていないところまで想像します。写真はただの動かない映像ではなく、撮影者と被写体の関係性が映し出された物語。動画より情報量が少ない分だけ、想像力の入り込む余地がある。情報過多な現代が忘れかけているたいせつな何かを、一枚の写真は教えてくれる気がします。 写真は一瞬の光景を切り取ったものです。あたり前ですが、音も言葉もありません。なので、見る人はその前後の時間や、その時の会話や、撮影者の気持ちなど、写真には写っていないところまで想像します。写真はただの動かない映像ではなく、撮影者と被写体の関係性が映し出された物語。動画より情報量が少ない分だけ、想像力の入り込む余地がある。情報過多な現代が忘れかけているたいせつな何かを、一枚の写真は教えてくれる気がします。


第八話のイラストレーター

松本大洋

漫画家 著書に『ZERO』『花男』『鉄コン筋クリート』『ピンポン』『ナンバー吾』『竹光侍』『Sunny』『ルーヴルの猫』などがある。現在、ビッグコミックオリジナル増刊号にて『東京ヒゴロ』を連載中。


登場人物紹介

  • 主人公 男性40歳。独身。「迷路」「父」「失敗」「願い」「向かい風」に登場する本作をつなぐキーパーソン。15歳の時に亡くした父から譲り受けたカメラを長年愛用している。
  • 妹 女性36歳。既婚。子供が二人いる。
  • 母 女性63歳。夫を亡くしてから女手一つで子供二人を育てる。現在一人暮らし。

ひととき小説 第七話

  • ひととき小説 第七話 向かい風
  • 「部長に相談したんすよ。そしたらいいこと言うぞって顔で」
  • 『向かい風も反対を向けば追い風になるだろ?』
  • 「って。でもそれ進みたい方向と真逆になるし、例え話としてどうなのかなと」
  • 苦笑いする後輩に先輩は笑って応えた。
  • 「じゃあ風力発電は?あの風車を回してるのも、向かい風だろ。逆風はエネルギーになるんだよ」「たしかに」
  • 「まあ一つ言えることはさ、お前には味方がいっぱいいるってことだよ」
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ひととき小説 第七話のひとこと解説

悩める若者に「いいこと」を言いたくなる人、いますよね。でもその話がちょっと間違っていたり、的外れだったり。若者にとっては、面倒に思うこともあるかもしれません。しかし、その人なりに励まそうとした結果なのです。その時は発言の内容の正確性に気を取られて真意が分からなくても、時が経てば、その発言の良し悪しよりも、声をかけてくれたという「行動」そのものが、その人の想いだということに気づくことでしょう。声をかけてくれた人の数だけ、あなたを想う人がいる。それくらい大らかに生きた方が人生得かもしれません。 悩める若者に「いいこと」を言いたくなる人、いますよね。でもその話がちょっと間違っていたり、的外れだったり。若者にとっては、面倒に思うこともあるかもしれません。しかし、その人なりに励まそうとした結果なのです。その時は発言の内容の正確性に気を取られて真意が分からなくても、時が経てば、その発言の良し悪しよりも、声をかけてくれたという「行動」そのものが、その人の想いだということに気づくことでしょう。声をかけてくれた人の数だけ、あなたを想う人がいる。それくらい大らかに生きた方が人生得かもしれません。


第七話のイラストレーター

しまざきジョゼ

東京都在住。名古屋芸術大学を卒業後デザイナー兼イラストレーターとしてデザイン事務所に4年勤務ののち退社。フリーランスのイラストレーターとして活動。


登場人物紹介

  • 主人公 男性30歳。入社7年目。「迷路」「願い」以来の登場。仕事も徐々に任されることが増え、それなりの難局に直面している。
  • 先輩 男性40歳。「迷路」「父」「失敗」「願い」に登場する本シリーズのキーマン。基本どうでもいいことしか言わないが、時に芯を食ったいいことを言うような人。
  • 部長 男性55歳。部下思いだが、楽天的な性格。聞きかじった格言風な話をさも自分が考えたかのように言いがち。

ひととき小説 第六話

  • ひととき小説 第六話 検索
  • 父の名前を検索していたら、
  • 父が若い頃に書いたブログを見つけた。
  • そこには真っ直ぐな言葉で、
  • わたしがいま悩んでるようなことが綴られていた。
  • たまには父とゆっくり飲もうかな、と思った。
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ひととき小説 第六話のひとこと解説

インターネットは距離の隔たりをなくしてくれたと同時に、時間の隔たりもなくしてくれました。ネット上に残っていた文章や写真で、若かりし日の家族や、自分の知らない家族の一面に出会うこともこれからは増えていくことでしょう。見つかった方は恥ずかしいものですが、見つけた方はその人の意外な一面が新しい魅力として映ることもありそうです。インターネットは、パソコンやスマホだけでなく、人の心と心もつないでいるのかもしれません。 インターネットは距離の隔たりをなくしてくれたと同時に、時間の隔たりもなくしてくれました。ネット上に残っていた文章や写真で、若かりし日の家族や、自分の知らない家族の一面に出会うこともこれからは増えていくことでしょう。見つかった方は恥ずかしいものですが、見つけた方はその人の意外な一面が新しい魅力として映ることもありそうです。インターネットは、パソコンやスマホだけでなく、人の心と心もつないでいるのかもしれません。


第六話のイラストレーター

カシワイ

漫画家・イラストレーター。書籍の装画や漫画を中心に活動。現在、webアクションにて「風街のふたり」連載中。


登場人物紹介

  • 「片想い」から1年後の話です。
  • 主人公 女性24歳。「失敗」の主人公。「願い」のみゆき。「片想い」の娘。社会人3年目になり悩み多き年頃。
  • 父 男性47歳。妻とは学生時代に知り合い、就職と同時に結婚。妻と娘に押され、家族内ではいつも野党。口下手だが、クリエイティブな一面もある。

ひととき小説 第五話

  • ひととき小説 第五話 願い
  • 「ねぇお母さん」「なに?」
  • 「両想いってさ、結局、二つの片想いだよね」
  • 「あら、彼と何かあった?」「ないけど」 母は鋭い。
  • 「まあでも、一番の片想いは親から子への想いよ」
  • 「え、両想いでしょ?」「だったらもうちょっと連絡しなさい」 そう言って母は笑った。
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ひととき小説 第五話のひとこと解説

片想いの時は無償だったはずの愛も、両想いになれば、いつしか相手に同じだけの想いを求めたがるもの。ひとえに「両想い」と言っても、想いの重さはそれぞれ。同じだけの想いはありません。両想いは2つの片想いがたまたま合致しただけ、と考えた方がいろいろすっきりしそうです。相手は相手、自分は自分。相手に求めすぎないことが、円滑な人間関係のコツなのかもしれません。 片想いの時は無償だったはずの愛も、両想いになれば、いつしか相手に同じだけの想いを求めたがるもの。ひとえに「両想い」と言っても、想いの重さはそれぞれ。同じだけの想いはありません。両想いは2つの片想いがたまたま合致しただけ、と考えた方がいろいろすっきりしそうです。相手は相手、自分は自分。相手に求めすぎないことが、円滑な人間関係のコツなのかもしれません。


第五話のイラストレーター

しらこ

岐阜県生、東京都在住。大学で建築とデザインの勉強をした後、海外の技法書を読んで風景画と色彩理論を学ぶ。青山塾イラストレーション科 第21期修了。


登場人物紹介

  • 「願い」から1年後の話です。
  • 主人公 女性23歳。社会人2年目。「失敗」の主人公、「願い」のみゆき。明るく健康で、情に厚い。恋愛には奥手だが、いろいろあって、6つ上の先輩と付き合って半年。
  • 母 女性46歳。娘は上京し、海辺の町で夫と二人暮らし。

ひととき小説 第四話

  • ひととき小説 第四話 願い
  • 「もし目の前に神様が現れて、願いを一つだけ叶えてやろう、って言われたらどうする?」
  • 「みゆきちゃんが僕のことを好きになるようにしてください、って言います」
  • 「それはできないよ」「え、なんでですか」
  • 「あの子はもうお前のことが好きだからだよ」
  • 先輩は笑って僕の肩をポンと叩いた。
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ひととき小説 第四話のひとこと解説

人が願い事をする時、欲しいのは一歩踏み出す勇気。こんな時、意外と背中を押してくれるのは、何でも肯定してくれる人の何気ない一言だったりします。根拠はないけど前向きなことを言ってくれる人は、知らず知らずの内に世の中を動かしてしまっている、ある意味、神さまのような人と言えるかもしれません。もちろん、その一言が時に事態をややこしくすることもあるわけですが、多くの場合は「いい経験」として、笑い話となって語り継がれていくようです。


第四話のイラストレーター

中村 隆

新潟県出身、埼玉県在住。日本デザイン専門学校卒業。主に、企業広告、ポスター、書籍、教科書、雑誌などで活動中。主な受賞に、HBファイルコンペ日下潤一賞、仲條正義特別賞TIS公募銅賞など。


登場人物紹介

  • 主人公 男性28歳。入社5年目。「迷路」の主人公。性格が内向的なので、身近な人を好きになりがち。
  • 先輩  男性38歳。主人公の会社の先輩。「迷路」「父」「失敗」にも登場。他人の恋愛話や人間関係にはあまり詳しくないタイプ。相手が喜びそうなことを根拠もなくつい言ってしまう人。
  • みゆき 女性22歳。入社1年目。「失敗」の主人公。先輩が気になっているが先輩は全く気付いていない。

ひととき小説 第三話

  • ひととき小説 第三話 失敗
  • 「失敗と思えば失敗だけど、経験と思えば経験なんだよ」
  • と、先輩は笑いながら失敗談を語った。
  • 笑い話が多い人は素敵だ、とわたしは思った。
  • 先輩、
  • その失敗はわたしの恋のきっかけになりそうです。
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ひととき小説 第三話のひとこと解説

失敗せずに成功する人はラッキーな人かもしれません。でも、失敗を重ねた後に成功した人の方が、その後の活躍が続くような気がします。失敗は経験だからです。修正し、挑戦し続けた上での成功は、その過程も含めて、その人の財産になることでしょう。たとえ成功することがなかったとしても、いい笑い話になります。その話で一生に何十回と笑いが取れると思えば、得したと思いませんか。明るい人は、誰かを照らす人。ポジティブに生きるのは、難しいことではなく、ちょっと見方を変えればいいだけのことかもしれません。


第三話のイラストレーター

田口 実千代

神奈川県出身、東京都在住。セツ・モードセミナー卒業。F-school、MJイラストレーションズ修了。主に書籍の装画、挿絵、雑誌などで活動中。The Choice入選(池田進吾選、大久保明子選)、第12回リキテックス・ビエンナーレ奨励賞・水谷孝次賞、第6回TIS公募入選。


登場人物紹介

  • 主人公 女性22歳。入社1年目。明るく健康で、情に厚い。恋愛は奥手。
  • 先輩 男性38歳。主人公の会社の先輩。「迷路」の先輩、「父」の主人公。飄々とした性格で穏やか。基本、どうでもいい話しかしないが、時に芯を食ったいいことを言うような人。主人公に対する恋心はまったくない。

ひととき小説 第二話

  • ひととき小説 第二話  父
  • あの頃、父が言っていたことが、わかる気がした。
  • あの頃、自分が思っていたことは、もう思い出せないけど。
  • 父が生きていたら、いまの私に何と言うだろう。
  • 記憶の中の父は、もう自分より若い。
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ひととき小説 第二話のひとこと解説

若かりし日の思い出は、まばゆく、純粋ですが、いつしかほろ苦く思えてきたりします。そう感じるのはきっと、歳を重ね、経験を積み、いろんな角度から当時を見られるようになったから。思い出は変わらないけれど、時とともに、その印象は変わっていきます。昔見た映画を、時を経て見返すと、感情移入する登場人物が変わっていたりするように。人が成長するって、そういうことなのかもしれません。色んな経験が混ざり合って、人生は味わい深くなっていく。ワインやウイスキーのように、年月が思い出を熟成していくのかもしれないですね。


第二話のイラストレーター

スズキ タカノリ

1990年生まれ。福島県郡山市出身。2017年よりフリーのイラストレーターとして活動を開始。書籍装画・表紙イラスト・挿絵などの制作を担当。第5回東京装画賞銅賞、イラストノート「秋のノート展」準大賞。


登場人物紹介

  • 主人公 男性38歳。「迷路」の先輩。独身。15歳の時に病気で父を亡くしている。当時は反抗期で父に逆らっていたが、亡くなる間際に言われたことを今でも覚えており、父が亡くなった初夏になるたびに思い出す。人には飄々とした性格だと思われがちだが、一人になると思い悩むこともある。

ひととき小説 第一話

  • ひととき小説 第一話  迷路
  • 人生は迷路かもしれない。
  • でも、その迷路に
  • 行き止まりはない。
  • 迷った時は選んだ方が正解なんだよ。
  • そう言って先輩は笑った。
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ひととき小説 第一話のひとこと解説

人生は何かに例えられがちです。人生は旅、映画、野球、マラソン……。人生は迷路、というのもよくある例え話です。たしかに人生は迷うことばかりで、迷路のようです。でも、よく考えれば、迷路は行き止まりに当たってもそこでゲームオーバーではありません。引き返せばいいのです。違う道を進み続ければ、いつかゴールにたどり着きます。寄り道しても、回り道しても、ふり返れば一本の道。無駄な道は一つもありません。近道もないし、遠回りもない。すべての選択はどれも正しい。そう考えると人生もちょっと楽になりそうです。


第一話のイラストレーター

なかむら葉子

イラストレーター 大分市在住 九州造形短期大学デザイン学科卒業 印刷会社・デザイン会社を経てフリーのイラストレーターへ 第9回・13回TIS公募 入選 第4回イラストレーターズ通信 大賞受賞 書籍・雑誌の仕事を中心にパッケージなども手掛ける 2014年オリジナルブランドhocoraを立ち上げる


登場人物紹介

  • 主人公 男性28歳。会社員。入社5年目。学生時代はなんでもそつなくこなしていたが、社会人になって自分の向き不向きが見えてきて、今は自分に自信がない。
  • 先輩 男性38歳。会社の先輩。独身。基本、どうでもいい話しかしないが、時に芯を食ったいいことを言うような人。
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