~大幅な温室効果ガス排出量削減への挑戦~
JTグループの温室効果ガス削減目標がSBTの認定を取得

2019/02/27

JTグループは、未来に繋がる持続的な社会の実現を目指し、自社及びバリューチェーンにおける環境課題に取り組んでいます。中でも地球温暖化に伴う気候変動は、社会及びJTグループのバリューチェーンに大きな影響を及ぼしかねない課題として捉えています。この課題に真摯に取り組み、持続的な社会の実現により強く貢献するため、パリ協定に準じた温室効果ガス(GHG:Greenhouse Gas)削減目標を策定し、この度、国際イニシアチブであるSBTi(Science Based Targets initiative)よりSBTとして承認されました。

JTグループは2014年に「JTグループ環境長期計画2020」を策定し、JTグループ全体での環境負荷低減の取り組みを進めてきました。主要目標であるGHG削減目標は2017年に目標年より3年前倒しで達成しており、気候関連課題に関する取り組みを強化するため、更なる長期削減目標の策定を検討してきました。
今回SBTとして認定されたGHG削減目標は、2030年までに2015年比で、グループ全体のScope1(※1)とScope2(※2)の合計を32%削減、Scope3のカテゴリー1(※3)を23%削減することを目指すものです。自社のみならずステークホルダーの方々と協働して、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを強化していきます

なお、「JTグループ環境長期計画2020」は、その目標年である2020年が近づいていることから、2020年のさらに先を見据えた「JTグループ環境計画2030」の策定を進めています。新しい計画では、近年大きく変化している社会環境を踏まえ、JTグループのバリューチェーンに長期的に影響を及ぼしうる環境課題に対し、明確な目指す姿・目標を定めます。具体的には、上記GHG削減目標を含め、「エネルギー・温室効果ガス」、「自然資源」、「廃棄物」を重点的な取り組み領域として設定します。詳細は2019年5月発行予定の「2018年度JTグループサステナビリティレポート」でお知らせします。

※1:

自社の工場・オフィス・車両などから排出された企業の直接排出量

※2:

他社から供給される電気・熱等エネルギーから排出された間接排出量

※3:

Scope1及びScope2以外の間接排出量のうち、購入した製品・サービスから排出された間接排出量

SBT(Science Based Targets)の概要

世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて2℃未満に抑えるための、科学的根拠に基づくGHG削減の目標。事務局であるSBTiの審査を受け承認されることで、企業のGHG削減目標がパリ協定に準じたものであることを公的に宣言することが可能。
SBTiは2015年にCDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、国連グローバルコンパクト、WRI(世界資源研究所)、およびWWF(世界自然保護基金)の4団体が共同で設立した国際イニシアチブ。

SBTロゴ

「JTグループ環境長期計画2020」と「JTグループ環境計画2030」

JTグループでは、「JTグループ環境憲章」を具体化するため、2020年に向けた環境長期計画を2014年に策定しました。この計画では、下記の4領域を重点分野として中長期にわたる改善目標と取り組みをまとめています。
この環境長期計画により、JTグループ全体(海外たばこ事業、国内たばこ事業、医薬事業、加工食品事業のすべての子会社を含む)での環境負荷低減への取り組みを進めてきましたが、社会環境の変化を踏まえ、新たな長期計画として「JTグループ環境計画2030」の策定を進めています。今回SBT認定を受けたGHG削減目標はその主要目標の一つです。


JTグループ環境長期計画2020
JTグループ環境長期計画2030

JTグループのGHG削減実績

Scope1+2計

▲21% (2009年対2017年)

Scope3カテゴリー1

▲13% (2011年対2017年)

Scope1+2実績は2009年、Scope3実績は2011年よりグループベースで集約を開始