特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンと協定の更新
災害に備えた平時の人命捜索救助隊の育成や
国内外ステークホルダーとの連携強化等への支援のため協定を更新

2019/09/02

JTは、社会貢献活動における災害分野の取り組みの一環として、2016年9月より、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(以下、PWJ)と人命捜索救助隊の育成支援および災害発生時の被災地支援活動に関する協定を締結しております。このたび、本協定について、2019年9月より3ヵ年の更新を行いました。

本協定では、平時から災害の備えに取り組むことで、持続的な地域社会の発展に寄与するとともに、近年、多発化、激甚化、広範囲化する災害発生時に、より迅速な被災地支援活動を図ることを目的としております。

本協定における具体的な支援内容

  • PWJが運営する災害救助犬を含む人命捜索救助隊の人員配置強化、育成と訓練に対する支援活動など、平時における災害リスク軽減

  • 災害時の支援受け入れを念頭に置いた合同訓練の実施等による海外Search and Rescue(以下、SAR)活動団体との強固な連携体制の構築

  • 被災が想定される自治体や病院等との支援協定締結、支援団体や医療関係者との連携体制構築を含む、国内のステークホルダーとの関係強化

  • ヘリコプター運用体制の改善及び救命活動に必要な装備・資機材の整備

  • 災害発生時のPWJからの現地情報を基にした、緊急物資輸送や迅速な被災地支援活動における連携

PWJ活動イメージ

JTは、責任ある地域コミュニティの一員として、自然・社会・人間の多様性に価値を認め、持続的な地域社会の発展、および「包摂的社会」“inclusive societies”の実現に寄与することを目的とし、「環境保全」「格差是正」「災害分野」の三つの分野を重点課題として位置づけています。「災害分野」については、発災直後の「緊急支援」、被災地域における「復興支援」に加え、将来の災害に備えた「防災・減災」活動に取り組んでいます。
本取り組みを通じ、地域の災害リスク軽減への一助となることを期待するとともに、社会貢献活動における重点課題の一つとして、今後も幅広いステークホルダーとともに「災害分野」の課題解決に取り組んでまいります。

■協定概要

協定期間

2019年9月1日~2022年8月31日(3ヵ年)

目的

防災・減災を目的とした、国際協力を含む取り組み水準の向上を目指し、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンが実施する、日本または世界各地における自然災害、紛争や貧困など人為的な要因による人道危機、生命や生活の危機などにさらされた人々への支援活動に対する支援。

支援内容

International Search and Rescue Advisory Group基準に基づく広範囲かつ継続的なSAR訓練及び人的配置によるチーム育成

国内の大規模災害時の支援受け入れを念頭に置いた、合同訓練の実施等による海外のSAR活動団体との強固な連携体制の構築

ヘリコプター運用体制の改善及び救命活動に必要な装備・資機材の整備

大規模災害による被災が想定される自治体や病院等との支援協定締結、支援団体や医療関係者との連携体制構築を含む、国内のステークホルダーとの関係強化

国外の有事に対応するための準備

■ピースウィンズ・ジャパンの概要

PWJは1996年の設立以来、自然災害、紛争、貧困などにより、世界各地でいのちの危機にさらされた人びとの支援に取り組む団体です。2018年は世界18か国・地域で活動し、約125万人+17,900世帯を支援しています。PWJ は、2010年からいち早く、国内外派遣を前提とした人命捜索救助隊の育成に取り組んできた非政府組織の一つでもあり、2018年の西日本豪雨の際にも、災害救助犬と医師を含むレスキューチームが出動し、岡山県倉敷市真備町で病院からの患者の緊急搬送や避難所での巡回診療を、広島県坂町などでは救助犬による行方不明者の捜索活動を行いました。