JTマーヴェラス

相手を圧倒して10勝目!

2016/01/20COLUMN

1カ月以上の中断期間を終えて迎えた2016年最初の試合。JTマーヴェラスは、フォレストリーヴズ熊本との一戦に挑んだ。「2015/16V・チャレンジリーグⅠ」では、ここまで9戦全勝と自分たちの強さをいかんなく発揮しているJTマーヴェラス。しかし選手たちは現状に満足することなく、毎回試合を戦い終えるごとに「全ての面において課題だらけ」と口を揃えて語る。自分たちで課題を把握し、それを改善しようとリーグ期間中も日々努力を続けてきた。そして、この一戦、奥村麻依が「中断期間中に、ブロックのタイミングや位置取り、レシーブとの関係などを話し合い、徹底的に練習で取り組んできた」と語った通り、ディフェンス面でレベルアップした姿を見せる。

第1セット早々から取り組んできた成果が現れた。相手に先行を許して迎えた1-2の場面。ミドルブロッカー・芥川愛加を中心に、前衛の田中瑞稀と中村亜友美は強固なるブロックラインを形成し、スパイクをワンタッチにかけていく。そして、勢いの弱まったスパイクを、リベロ・小幡真子を中心に後衛の田中美咲や金杉由香がしっかりと拾い、攻撃へと転じていくと、最後は芥川の速攻でラリーを制して2-2。この全員で粘って得た1点がチームに流れを引き寄せる。そして、サーバーに下がった芥川がノータッチエースを決めて3-2。さらに、中村と奥村の2枚ブロックで相手のレフトスパイクをシャットアウト。4-2とし、チームの勢いに拍車をかける。その直後に1点を奪われるも、以降は相手のスパイクをブロックにかけ、攻撃に転じていった。
その攻撃の中心となり、トスを配給するセッター・田中(美)は、「『平成27年度 天皇杯・皇后杯』が終わってから、攻撃のバリエーションを増やして練習していたので、それを試合で積極的に出していこうと考えていた」と試合後に語ったように、相手のブロッカー陣に的を絞らせない攻撃を展開する。田中(瑞)へトスアップすると、田中(瑞)がレフトから鋭角にスパイクを放ちサイドアウトを奪う。次に、後衛にいる金杉へトスアップすると、豪快なバックアタックを決めてブレークポイントを奪い6-3と、田中(美)の言葉通り多彩な攻撃で得点を挙げていった。その後も田中(美)のサイドとセンターを織り交ぜた巧みなトスワークで相手を翻弄する中、アタッカー陣がしっかりとスパイクを決めて点差を拡大。テクニカルタイムアウトの1回目を8-4、2回目を16-10で迎え、試合の主導権を手中にしていった。そして、20-12と、8点の差を付けて20点台に突入する。対する相手にはブレークポイントを1度も許すことなく試合を展開。金杉のライトスパイクとサービスエース、田中(瑞)のレフトスパイクなどで順調に得点を重ねていくと、最後は、芥川がノータッチエースを決め、25-14。攻守に相手を圧倒し、危なげなく第1セットを先取する。

JTマーヴェラスは、続く第2セットも自分たちの持ち味をいかんなく発揮して相手を圧倒する。

「スパイクも自信があるけど、サーブも自分の持ち味。後衛にいるときでも、相手の攻撃を封じられるように意識してサーブを打っている」

そう語る金杉は、自身のスパイクで先制点を奪い、そのままサーバーに下がると、サーブで相手を攻め立てた。空いたスペースを突いた攻めのサーブで、レセプションのミスを誘ってサービスエースを奪うと、その後も相手の守備陣形を崩すサーブを放ち続ける。そして、相手の攻撃の選択肢を奪うと、芥川と中村の2枚ブロックでシャットアウト。その後もブロックにかけて粘り強くラリーを展開し、相手のミスを誘った。JTマーヴェラスは、5-0と幸先のよいスタートを切る。さらに、中盤に入っても依然サーブは走り、中村のサーブを起点に奥村の連続ブロックポイントを挙げると、スパイクでは田中(瑞)や金杉のサイド攻撃が効果的に決まるなど、攻守に相手を圧倒。12-4とリードを8点に伸ばしたところで、相手がタイムアウトを要求する。しかし、タイムアウトが明けても攻撃の手を緩めることなく攻め続けたJTマーヴェラス。18-6のダブルスコアとしたところから自らのミスで連続3得点を許してしまうものの、試合の主導権を相手に渡すことはなかった。続く場面で、相手のスパイクがアウトとなり、サイドアウトを奪うと、第2セット途中からコートに立った安藤典莉子が相手のスパイクをブロックし、ブレークポイントを挙げた。そして、金杉のサーブでサービスエースを奪って21-9。その後はサイドアウトの攻防となるが、JTマーヴェラスは、第2セット途中から田中(美)に代わってコートに立った山本美沙が芥川と奥村、そして最後は金杉へとトスを配給すると、これをアタッカー陣がきっちりと決めて25-13。第2セットも危なげなく連取する。

ここまで順調に試合を進めてきたJTマーヴェラスだが、第3セットは苦戦を強いられる展開となった。立ち上がり、金杉のライトスパイクとサービスエース、田中(瑞)のレフトスパイクなどで6-1とし、第2セット同様幸先のよいスタートを切る。しかし、直後に相手がタイムアウトを取ると、タイムアウト明けから試合の流れが変わり始める。互いに1点を加えた7-2の場面。ここまで相手のスパイクをブロックにかけて攻撃へと転じてきたが、そのブロックラインを巧みにかわすフェイントでブレークを許す。奥村は「相手はスパイクが決まらなくなって、フェイントで攻めてくるだろう」と予測はしていたという。しかし、「実際は足が動かなかったりして、ボールを拾えなかった」と話した通り、連続4失点を許し、7-6と一気に1点差まで詰め寄られてしまった。
しかしこの流れを、安藤が断ち切る。ライト方向からクロスにスパイクを叩き込むと、8-6で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。そして、このタイムアウトを機にセッター・山本が躍動し、拮抗した展開を抜け出す。「美咲さんは、困ったときに絶対助けてくれるし、気持ちが楽になった」と言うように、田中(美)から「あれこれ考えてもしょうがない。美沙の一番できることをやればいい」と、声をかけられた山本は、9-8の場面から、奥村のブロード攻撃に山本自身のツーアタックでチームに流れを呼び込む。さらに、金杉と安藤、田中(瑞)のスパイク、芥川のクイックと、コートに立つ全員にトスを配給し、相手のブロックラインに的を絞らせないトスワークでアタッカー陣をけん引した。そして、2回目のテクニカルタイムアウトを16-11と5点リードして迎えると、その後も順調に得点を重ねていったJTマーヴェラス。最後までリードを守り切り、24-20でマッチポイントを手にすると、最後は山本がサービスエースを決めて25-20。ストレートでリーグ戦10勝目を挙げた。

ブロックとレシーブの関係を強化した中断期間を経て、2016年の初戦でその成果を発揮し、つかんだ10勝目。しかし選手たちは、「試合中にブロックとレシーブの位置取りをもっと早く修正し、対応しなければいけない」「もっとバックアタックの精度を上げなければいけない」「若い選手が思いっきりプレーできる環境を作らなければいけない」など、それぞれに改善点を口にする。選手たちは、勝利を重ねても、決して現状には満足していないからだ。選手たちの頭の中には、次戦、そして「2015/16V・チャレンジマッチ」に向けて、さらに高めなければならない点がリストアップされている。

「『2015/16V・チャレンジマッチ』にピークを合わせる」

吉原知子監督がそうと言うように、今シーズン目標としている舞台で最高の結果を得るために、毎試合ごとに出てくる改善点を克服し選手たちは日々成長し続けていく。

JTマーヴェラス
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