JTマーヴェラス
スペシャル
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すべての力を結集させる。頂点を目指す、新たなシーズンの始まり。

2018/11/29COLUMN

「2018-19 V.LEAGUE」開幕。国内3大大会制覇を掲げてスタートした新シーズン。難題に立ち向かうJTマーヴェラスの開幕から1ヵ月を振り返る。

ルーキー林の活躍で開幕勝利

これだけ準備してきた。そう胸を張って臨んでも、勝負の世界に絶対はない。独特の緊張感が伴う開幕戦。昨シーズンの悔しさを晴らすべく、今シーズンこそ頂点に立つ。1人ひとりが強い決意を胸に抱き、コートに立った。
チームメートであり、ライバル。年齢や所属年数に関わらず、チームとして頂点に立つためには個々のレベルアップは不可欠だ。「誰が出ても勝てるチーム」になることは大前提としながらも、それぞれ長所やウィークポイントがある中、いかに自分の強みを発揮できるか。その熾烈なチーム内競争を勝ち抜いてこそ不動の存在となり、欠かせぬ存在となる。まさに今、そのための日々を切磋琢磨しながら過ごしているのがルーキーの林琴奈と目黒優佳だ。

共に高校、大学在学時から内定選手として昨シーズンも試合出場を果たし、共に決勝のコートにも立った。だが、いわば怖いものなしでぶつかるだけだった立場と異なり、今はJTマーヴェラスの看板を背負って戦う責任の重さを知り、ただ思い切りプレーすればいいというわけではない。特に独特の雰囲気が漂い、どれほどのキャリアを積もうと緊張を伴う開幕戦は普段以上に、当たり前のプレーを当たり前に行うことが難しい。
攻守において抜群の安定感を誇る目黒も、開幕戦では試合巧者の岡山シーガルズに対し本来のプレーを封じられ、苦戦を強いられる。焦りや不安を募らせる前に目黒の緊張を解き、チームのリズムを変える。そんな意味合いを込め、吉原知子監督は目黒に代えて林を投入した。「リーグの開幕戦は初めてなので緊張した」と言う林だが、そんな緊張は微塵も感じさせない存在感を発揮、攻撃の突破口になるだけでなく守備の面でも流れを引き寄せた。粘る相手に対し点差を詰められる場面もあったが、劣勢時のコートで抜群のキャプテンシーを発揮したのが、今シーズンから新主将となった小幡真子。世界選手権を戦い抜き、リーグ開幕直前の合流となったが、苦しい状況でこそ声を出し自らのプレーで引っ張る姿が随所で見られた。

「劣勢の時は難しいことをしようとせず、とにかく攻撃しよう、守備でつなごう、と。状況によっては厳しいことを言う時もありますが、苦しんでいる時は言い方も柔らかく、チームの状態に合わせて締めるところは締めて、ほぐすところはほぐす。リベロはコートの一番後ろからみんなを見るポジションなので、その時々で必要な声掛けをしようと意識していました」
互いが互いを支え合いながら、最後はブランキツァ・ミハイロヴィッチが決めセットカウント3-1。ルーキーイヤーの開幕戦を勝利で収めた林も、安堵の笑みを浮かべた。
「昨シーズンのファイナルはまだ入ったばかりで、自分に自信を持てるプレーが1つもできませんでした。でも今日、開幕戦はいい緊張感を持ちながら、支えてくれる先輩方のおかげで伸び伸びプレーすることができました。チームとしていいスタートが切れて、すごくよかったです」

波をなくすべく互いが互いを支え合う

昨シーズンから、吉原監督が掲げてきた課題の1つが、波を減らすこと。サーブで攻め、相手の攻撃をブロック&レシーブで切り返す。本来やるべきスタイルが発揮されている時はどんな相手をも圧倒する強さを持つ反面、崩れるとミスが続き、相手にチャンスを与えてしまう。そんな両面が露呈したのが第3戦、昨シーズンの決勝で対戦した久光製薬スプリングスとの一戦だった。

サーブとブロックが機能し第1セットを先取したかと思えば、相手のサーブとブロックに崩され14-25と大差をつけられてセットを奪取される。吉原監督が「これが同じチームか、と思うほど波が激しかった」と思わず苦笑いを浮かべたほどだった。
経験豊富な選手が揃い、勝負所を知る久光製薬に対し、そのまま押し切られてもおかしくない状況の中、選手たちはそこで踏ん張り、もう一度流れを引き寄せるたくましさを発揮。開幕とは反対で、林に代わって途中出場の目黒がサーブレシーブで貢献、ラリーをミハイロヴィッチが決めセットカウント2-2で最終セットに突入。立ち上がりから先行され3-6と苦しい展開を強いられたが、ここで再び流れを引き寄せたのがリリーフサーバーとして投入された橘井友香と柴田真果だ。
プレッシャーがかかる場面で、コースやターゲットを的確に狙う攻めのサーブ。吉原監督も「2人ともサーブのコントロールがよく、もともといいサーブを打てるが、自分の役割に徹してさらに磨きをかけてきた。練習から積極的に取り組んでいるのをみんなも見ているので、出て来た時の安心感があった」と全幅の信頼を寄せ、その期待に応えサーブからブレイクを重ね連続得点で逆転。昨シーズンのリベンジというにはまだ早いが、久光製薬に対しフルセットの末に勝利を収めた。

まだまだ始まったばかりで、成果や収穫よりも試合を重ねるたびに見えるのは課題が多いのも現実ではある。だが、それこそが今は必要な過程で、目指すべき場所にたどり着くために歩まなければならない道のりでもある。
主将として、小幡が言った。
「完璧な試合はないし、気持ちの面も集中力、技術もこれからしっかり高めていかないといけない。精神的な面でも、キャプテンとしてみんなの支えになりたいです」
全員の、すべての力を結集させ、最後に笑うために。頂点を目指し戦う、新たなシーズンが始まった。

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