将棋日本シリーズ JTプロ公式戦/テーブルマークこども大会

テーブルマークこども大会OB紹介

第3回 斎藤慎太郎七段2002年度岡山大会低学年部門優勝

2019/10/16最終更新(2019/06/24公開)

斎藤慎太郎七段大特集

2018年10月、自身初となるタイトルを獲得した斎藤慎太郎七段。
そんな斎藤七段は、2002年度の「将棋日本シリーズ こども大会」岡山大会に出場し、低学年の部で優勝を果たしています。
今回のインタビューでは、自身が将棋を始めたきっかけから、「将棋日本シリーズ こども大会」の思い出、そして初出場となる「JTプロ公式戦」への想いを語っていただきました。
参加を検討している皆さんへのメッセージもいただきましたので、最後までぜひご覧ください!

  • 本記事は2019年3月時点のインタビューに基づいたものです。
  • 段位は2019年10月1日現在のものです。
  • 大会名は2012年より「将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会」に改称。

インタビュー「斎藤慎太郎七段と『将棋日本シリーズ』

「常に将棋のことを考えていた」という斎藤少年にとって、「将棋日本シリーズ こども大会」は初めて参加した本格的な大会でもあり、初めて「優勝」を経験した大会でもありました。

将棋を始めて、勉強が実を結ぶ喜びを知りました。

幼少期はどんな「こども」でしたか?
一つのことに集中するのが得意で、わりともの静かだったと聞いています。じっくり考え込むような子で、考えてから動き出すのは早いけれど、動き出すまでが長いと。昔から「こどもらしくない」と、よく言われていました。
将棋を始めたきっかけは何ですか?
6歳のころに通っていた公文で、「読書をしてみよう」という流れになり、ふと手に取った本が羽生先生(羽生善治九段)の物語が書かれた本でした。漫画形式で読みやすく、「将棋というものがあるんだ」と知り、両親に買ってもらい始めたのがきっかけですね。
将棋はどのように覚えていきましたか?
将棋を初めて3カ月ぐらいで、関西将棋会館のこども将棋教室に通いました。そこで詰め将棋や囲いなど(「何囲いがある」などの形)を教わりました。そこから、これまでまったく勝てなかったお父さんにも勝てるようになりました。
その時の気持ちはどうでしたか?
勉強した囲いなどの作戦で勝てたというのは、今でも覚えています。教室で勉強したことが実を結んだ喜びというのを、その年で学んだような気がします。
本格的に棋士を目指そうと思ったのはいつですか?
当時は、基本的に将棋も楽しかったのですが、級や段が上がっていくのがとにかく楽しかったのと、同じぐらいの年齢の将棋仲間が増えていくのが楽しくて。その時に奨励会やその先のプロというのを知りました。そのころはプロを目指すというよりも、どんどんクラスが上がっていく楽しみを仲間と一緒に目指せるなら、自分も一緒にやってみたいという想いでした。
そのころには、将棋中心の生活になっていたと。
土日は道場に通い、平日は学校から帰ったら宿題をすぐに終わらせて将棋の時間にするような生活ですね。食事中でも将棋がいろいろ気になって。家族で旅行に出かけても、常に将棋のことを考えているように見えて、それ以来、旅行に誘わなくなったと、後々言われました(笑)。

自分と同じぐらいの年齢で、自分よりも強い人に
出会えるという楽しみが大会の魅力。

「将棋日本シリーズ こども大会」への出場は岡山大会でしたね。
当時は大阪での開催はなかったかと思います。少し距離はありますが、それこそ家族との旅行を兼ねての初めて出る大会でした。自分の中では、もし負けても「旅行だし」ぐらいの気楽な感じで送り出してもらっていた感じはありますね(笑)。
それ以前には、本格的な大会などには出場されていましたか?
それまでは、関西で15〜6人ほどのトーナメントに出場するぐらいでした。本格的な大会も、「優勝」した経験も、この「将棋日本シリーズ こども大会」が初めてでした。それをきっかけにさまざまな大会に出始め、後に小学生名人戦の代表を目指したりしました。
岡山大会では、菅井竜也七段ともお会いしていますよね。
1学年差だったため、3年生と4年生でブロックは分かれてしまったのですが、共に決勝戦に出ていたので、一緒にその後の「JTプロ公式戦」を観ていた記憶があります。初対面にも関わらず気さくに話しかけてくれた印象があり、今もその印象は変わらないですね。
「テーブルマークこども大会」の魅力とはどんなところにあると思いますか?
一番には「決勝戦」の楽しみがありますね。「決勝戦では和服で対局できる」というのを聞いていたので、それが楽しみであり、励みになっていました。また、この大会に出て、自分と同じぐらいの年齢で、自分よりも強い人に出会えるという楽しみはありましたし、そこがまた魅力だったと思います。

「JTプロ公式戦」は
棋士として目指してきた名誉ある棋戦

「JTプロ公式戦」出場が決まった時の心境はいかがですか?
当時、会場でプロの姿を観ていた場所に自分が行けるということに「感慨深い」という言葉がぴったりくるのかなと思います。また、棋士として目指していた名誉ある棋戦なので、出場できることにほっとしたというのもあります。
今回、「JTプロ公式戦」では菅井七段とあたるかもしれません。
他の棋士とあたるのも、もちろん楽しみではありますが、あのステージに一緒に出ていた二人が対局するというのは、自分の中でも結構、思うところがあるかもしれませんね。
大会への意気込みをお願いします。
昨年は解説として参加させていただきましたが、あの空気感や緊張感はその時に学べたと思いますので、そのイメージは忘れずにいきたいですね。また、早指しですので、決断良く、観ていただいている方が「おっ」と思える一手を指せるように、頑張りたいと思います。

斎藤慎太郎七段 普段は会えないような人たちとの交流や対局が楽しい

大会での思い出
出場当時は、頑張れば優勝にも届くんじゃないかと思いながらやっていた覚えがありますね。決勝戦では、多くの方に観てもらいながらの対局に「気持ちよさ」もあり、そこで良い手を指して偶然にも勝てた将棋だったので、観てもらっている中で勝つことの楽しさも、なんとなく感じた覚えがありますね(笑)。
小学生当時、大会の決勝戦に出場した斎藤七段
参加者へのメッセージ
将棋で勝っても負けても、自分を振り返ることで成長につながると思います。だから、なにか成長できれば十分と思って、あまり思い詰めずに“楽しい将棋”を指してもらえたらと思います。

斎藤七段も出場した、
テーブルマークこども大会とは?

『将棋日本シリーズ』は“指して学ぶ”「こども大会」と、“見て学ぶ”「プロ公式戦」が同日同会場で開催されます。
たくさんのお友だちと楽しく将棋を指しながら、礼儀作法や集中力、考える力などを身につけられるのがこの大会の魅力。こどもから大人までまるごと一日楽しめるイベントが盛りだくさんです。ぜひ、ご家族でご参加ください。

将棋日本シリーズ JTプロ公式戦/テーブルマークこども大会