将棋日本シリーズ JTプロ公式戦/テーブルマークこども大会

日程&結果

2017年度準決勝第二局

対局結果

開催日:10月14日(土)会場:大阪市中央体育館 メインアリーナ
羽生善治棋聖
山崎隆之八段
  • 解説:斎藤慎太郎 七段
  • 聞き手:村田智穂 女流二段
  • 読み上げ:長谷川優貴 女流二段

86手にて山崎八段の勝利

棋譜
  • タイトル・段位は大会開催時点のものです。

勝者の山崎八段は、11月19日(日)に千葉県千葉市で行われる「決勝戦」で豊島将之JT杯覇者と対局!!

講評/勝利棋士コメント

大盤解説者・斎藤七段の講評

前夜祭での両者のコメントでは、羽生善治棋聖は「JTプロ公式戦は、大勢の前での公開対局なので緊張感があります。お客さまの反応がダイレクトに返ってきます。山崎八段は非常に独創的な将棋を指しますので、どういう展開になるかわからないというのがあります。最近はこども大会が盛況ですので、その人気に負けないよう熱戦を指せたらいいなと思っています」。対する山崎隆之八段は「JTプロ公式戦は久しぶりの出場ですし、負けると次がないかもしれないという危機感があり、それが勝ち進めた原因かもしれません。羽生棋聖は初見の形にすごい対応力があり、いつもそれにやられてしまっています。学校訪問の際に『気持ちが大事』と書いたのですが、明日の対局でそれを証明できればと思っています」と語った。

振り駒は歩が4枚で、羽生棋聖の先手と決まる。

後手の山崎八段は二回戦の佐藤名人戦で用いた6手目△7四歩を採用。先手は雁木模様に構えたのに対し、後手は袖飛車~右四間飛車として攻撃態勢を築く。先手の飛車が攻撃の目標になりやすい展開になったのに対し、後手は8一の桂が7七に成り込むなど、駒が全軍躍動して羽生陣に迫る。最後は羽生玉を即詰に討ち取って、山崎八段が2010年第31回以来2回目の決勝進出を遂げた。なお大盤解説の斎藤七段の講評は以下のとおり。

「山崎八段は佐藤名人との二回戦で見せた序盤を再び採用しました。あえて歩を取らせる新感覚の△7四歩です。その歩を取らせて、先手が手損しているそのスキに、後手は飛角銀桂の攻撃態勢を築きました。改良案が見事に決まったのではないかと思います。私は『JTプロ公式戦』の解説は初めてなので、どこで封じ手にするか悩んでいたのですが、あの局面が大きな勝負どころだったと思います。羽生棋聖は感想戦で『攻めを呼び込み過ぎたかも』と言われていました。後手としては不満のない局面になったですし、先手としては主導権を握れないので面白くない展開になってしまったと思います。74手目△6四飛と角取りに寄った手が決断の一手でした。後手玉は▲2二歩と垂らされていますから、飛車を渡したら1手詰ですが、▲7五銀の飛車取りに対し、△7七歩成が詰めろだと読み切った手です。飛車を切っても寄せ切れるという判断ですね。本局は作戦勝ちから、攻めの駒がどんどん前に進めることができて、山崎八段の会心譜だったのではないでしょうか」。

勝利棋士 山崎八段のコメント

実は9月末に先手側を持って、本局と同じ序盤の将棋を指したばかりなんです。そのときにこの後手の攻めが初見だと対応しきれないのではないかという感触を持ちました。早指し向きの作戦かなと思って、今回採用してみました。先手は歩得はするんですが、その分立ち遅れますから、後手の攻めが成立しているのではないかということです。

▲5五角△5四飛▲5六歩のときに、△6六歩~△7六歩が利いたのが大きかったですね。この歩の拠点ができたので、有利になったと思いました。

決勝の相手の豊島JT杯覇者は現在勝率1位ですし、非常に厳しい相手なのは事実です。でもこのシリーズでは佐藤名人や、ここ8年間勝っていない羽生棋聖にも勝つことができました。恐れるものはありませんし、もう勝つしかない──そういう気持ちで臨みたいと思います。

棋譜

羽生善治 棋聖
山崎隆之 八段
(持ち時間各10分間)
【操作方法】
開始局面を表示
10手戻す
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1手進める
10手進める
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棋譜を反転

まで86手で後手の勝ち

消費時間=10分10分

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