将棋日本シリーズ JTプロ公式戦/テーブルマークこども大会

日程&結果

2018年度一回戦第一局

対局結果

開催日:7月21日(土)会場:ツインメッセ静岡 北館大展示場
稲葉 陽八段
渡辺 明棋王
  • 解説:阿久津主税 八段
  • 聞き手:中村桃子 女流初段
  • 読み上げ:伊藤明日香 女流初段

124手にて渡辺棋王の勝利

棋譜
  • タイトル・段位は大会開催時点のものです。

勝者の渡辺棋王は、9月8日(土)に熊本県上益城郡で行われる「二回戦第一局」でシード棋士の山崎隆之JT杯覇者と対局!!

講評/勝利棋士コメント

大盤解説者・阿久津八段の講評

前夜祭での両者のコメントでは、渡辺棋王は「稲葉八段は初出場ですよね。初出場の棋士は大抵勢いがあるので警戒しないと。自分は(13回出場の)経験を生かして頑張りたいですね。明日は大勢のお子さんが見に来てくれると思いますので、その期待に応えるよう将棋を指さないといけないですね」。一方、稲葉八段は「渡辺棋王は、自分が四段になった頃からずっとタイトルを持っている棋士です。強さどうこうという相手ではないんです。『JTプロ公式戦』は活躍した上位棋士しか出られない棋戦ですので、今回初めて出られてとてもうれしく思います。公開対局も含め、初めてのことも多いのですが、勢いで頑張りたいですね」と意気込みを語った。

振り駒は、と金が2枚(歩1枚、無効2枚)で稲葉八段の先手と決まる。

稲葉八段の角換わりの序盤に対し、渡辺棋王は角を交換せずに速攻を目指すが、稲葉八段は▲6六歩といったん角道を止めて受け止める。作戦負けを嫌った渡辺棋王は、△3三桂と自陣桂を跳ね出して、やや無理気味ながら攻めかかるが、稲葉八段は粘り強く応接して長い中盤戦に。それでも後手は先手陣からはがした金銀で、自陣に打ち込まれた飛車を捕獲して優勢に。最後は渡辺棋王が先手玉を即詰みに打ち取って、二回戦進出を決めた。なお、大盤解説の阿久津八段の講評は以下の通り。

「稲葉八段は角換わりの将棋を志向しましたが、渡辺棋王が力戦調の急戦に持ち込みました。稲葉八段はいったん後手の棒銀を退けて、31手目▲6五歩が積極的な手でした。その後▲4五桂と右桂を跳ねて、攻勢を取ろうということです。それに対して、渡辺棋王は50手目△3三桂とぶつけていきました。渡辺棋王らしい手順で、その後も先手の守りの駒を少しずつはがしていきました。感想戦では、渡辺棋王が心配していた手順がいろいろと披露され、難しいところがあったようでした。渡辺棋王の手をつなげていく攻め、稲葉八段の粘り強い受けで、非常に長い中盤戦になりました。両者の持ち味が存分に発揮された一局だったと思います。先手の▲3五銀の馬取りに対し、渡辺棋王は残していた最後の1分の考慮時間を使って、決めに出ました。こういうところで、ちゃんと時間が残っているのが実はものすごく大きいんです。△3五同馬に続いて指した108手目△3八歩成が寄せの決め手となりました。ここは△8二銀と馬を取る手とか、他にもいろいろあるところですが、これが一番良いという判断でしょう。渡辺棋王らしい勝ち方だったと思います」。

勝利棋士 渡辺棋王のコメント

角換わりにせずに急戦を目指しましたが、うまく応接されてしまい、このままでは作戦負けというか、ジリ貧になってしまうので、△3三桂から攻めに出ました。ちょっと無理気味なのは承知の上です。

自玉を固めて、攻め続けるのは、時間の短いこの棋戦ならではの作戦とも言えます。途中、64手目△4五桂に▲4六歩と催促するとか、58手目△6六桂に▲6八金右とか、まだまだ大変な変化はありました。

86手目△7二銀として、敵の飛車を捕獲して、ようやく駒得になったので、互角以上になったかなと思いました。106手目△3五同馬のところで、最後の1分(考慮時間)を使って、どう決めるかを確認しました。とりあえず、自玉の上部を安全にしながら攻める、いわゆる「保険」をかけていけば勝ちかなと。

二回戦の相手はディフェンディングチャンピオンの山崎JT杯覇者ですから、思い切ってぶつかっていきたいですね。

棋譜

稲葉 陽 八段
渡辺 明 棋王
(持ち時間各10分間)
【操作方法】
開始局面を表示
10手戻す
1手戻す
1手進める
10手進める
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棋譜を反転

まで124手で後手の勝ち

消費時間=10分10分

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