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V・レギュラーラウンド4位 ファイナル6で狙うは下剋上!

2018/02/02COLUMN

V・レギュラーラウンドを4位で終え、2シーズンぶりのファイナル6へ挑むJTサンダーズ。約4カ月に及ぶ戦いを経て、見えた課題と得た手応えとは―― 間近に迫った“真の戦い”を前にV・レギュラーラウンドを振り返る。

「これ以上のプレーができる力がある」

最終節まで順位が決まらない。昨シーズンと同じ状況ではあるが、負ければV・チャレンジマッチという状況に追い込まれた前回とは異なり、すでにV・ファイナルステージ進出は確定させている。
3位か4位か。これからの戦いを見据え、1つでも上の順位で終えたい。深津旭弘主将が「最終戦まで全力で、全部勝って終わりたい」と言うように、最終節はサントリーサンバーズ、FC東京に快勝、2試合で6ポイントを獲得したが東レアローズに1ポイント及ばずV・レギュラーラウンドは4位でフィニッシュした。
ヴェセリン・ヴコヴィッチ監督はこう言う。
「今シーズンは山本将平や井上航、トーマス・パトリック・エドガーといった新しい選手が加わり、チームの完成度の面でいえば時間のかかる作業だったが、リーグが進むにつれてチームとしての完成度も上がってきた。ファイナル6以降に向けて、これ以上のプレーができる力が、このチームにはあるはずです」

V・レギュラーラウンドで浮き彫りになった課題

V・ファイナルステージに向け、V・レギュラーラウンドで見えた課題は明確だ。3位と4位、わずか1ポイントに泣いた、現時点での上位陣との差は何か。深津主将はこう言う。
「大事な場面での1点の獲り方。我慢するところは我慢して、決めるところで決める。その徹底がまだできていないので、トム(エドガー)の打数が増えてしまう。実際、上位チームには1つも勝てていないのはそういう差が積み重なった結果だと思います」

深津が言うように、パナソニックパンサーズ、豊田合成トレフェルサ、東レとJTサンダーズよりも上位に立った3チームに対して勝ち星が0に対し、サントリー、ジェイテクトSTINGS、堺ブレイザーズ、FC東京には1つも負けずに全勝。しっかりと勝つべき試合を制するという面ではこれも十分な成果であることに間違いはないのだが、ポイント数で上回る上位陣を倒さなければV・ファイナルステージで苦戦を強いられるのは明白だ。
現時点で何が足りず、何が武器となるのか。V・ファイナルステージへ向け何としても一矢報いたいという意地を示すV・レギュラーラウンド最後の場というだけでなく、これからの戦いに向けた布石、という面でも重要な試合となったのが北九州でのパナソニック、豊田合成戦だ。
結果的にはどちらもフルセットで敗れたのだが、内容は異なる。土曜日の豊田合成戦では1セット目のスタートで相手を圧倒しながら、その勢いが持続しきれず逆転負けを喫したのに対し、日曜日のパナソニック戦はスタートから相手に圧倒され、追う展開を強いられた。それでも3セット目以降から巻き返しを図り、あわやストレート負けという状況からフルセットで1ポイントを獲得はしたが、深津が述べたように攻撃面において課題が目立ったのは否めない。まずは攻撃面で取るべき1点を取り切るための形をつくること。V・ファイナルステージに向け、さらなるレベルアップに向け、越えなければならない課題は明確だ。

若手選手が与える刺激

とはいえ、残ったのは課題だけではなく、得られた大きな成果もある。
特に第3Legで光ったのは、リベロの井上航やセッターの金子聖輝といったこれまでもコートに立ってきた若手選手の存在に加え、年明けから合流した小野寺太志、武智洸史といった内定選手たちの活躍だ。
これまでのチームにとって大きな課題であったミドルからの攻撃回数を増やし、決定力を向上させるという点に加え、ブロックポイントも量産するなどミドルブロッカーの小野寺の存在はチームに新たな武器を加えた。自身も「クイックのトスを自分に対して多めに上げてもらっているので、少しでも本数を打って決めることでエドガーの負担を減らしたい」と言うように、小野寺の加入で攻撃の幅は広がった。

さらにレセプションを軸とした守備力や、相手ブロックをうまく利用するなど攻撃面で巧さの光る武智も、途中出場でもスタートからでも自身の武器を存分に発揮。「強いサーブに対しても無理をするのではなく、とにかく上に上げればエドガーや将平さんが決めてくれると思ってやっている」と言うように、確実に得点へとつなげるための献身的なプレーでチームの勝利に貢献しているだけでなく、サイド陣のポジション争いという面においても、大きな刺激を与えチーム力の底上げに貢献しているのは間違いない。 ここまで築いてきた土台に加わった新たな戦力を生かし、また一段階レベルアップを遂げたチームへと進化する。その手応えがつかめているからこそ、決して願望ではなく、確固たる自信を持って、いざ、ファイナル6へ。
深津が言った。
「今はまだ上位に勝てていないけれど、だからといって僕らの力が勝っていないというわけじゃない。これからはより、上位チームに土をつけられるチャンスだと思って戦います」
すべての力をひとつに――。ファイナル6から、一気に駆け上がる。

JTサンダーズ