社員紹介

R&Dのひと

  • #製品評価
  • #可能性は無限

高度なリスク予測・評価の先に、
「ひとのときを、想う」製品が
生まれる。だからこそ、
自分自身の限界を決めたくない。

PROFILE

製品評価

疾患リスク予測のための
評価系構築、
化学物質リスク評価系構築

松本 理沙Risa Matsumoto

生命機能研究科 博士前期課程修了。2023年入社。SPACに配属。現在まで、製品の生体影響評価法開発を担当。

最新技術を活用し、より良い製品開発のためのリスク予測・評価を担う。

私が所属する部署では、製品の安全性の評価やリスクの低減を示すための基礎研究を行っています。製品や添加物に安全性の懸念がないか確認するために、ガイドライン化された試験を行ったり、現在の技術では評価しきれない長期的なリスクを予測・評価するために、最新の科学動向を踏まえた高次な評価構築に取り組んだりしています。なかでも私は、現在2つのプロジェクトに参加しています。ひとつは、気液界面培養をしたヒト由来の気道上皮細胞を用いて、慢性的な疾病のリスク予測をできるようにするための評価系開発プロジェクト。もうひとつは、効率よく、一度に多様な化学物質をさらに精度の高いリスク評価するための技術開発プロジェクトです。いずれも、現在では評価できていないリスクを予測・評価できるようにするためのもの。将来のニーズを想定してヒトに近い環境を再現し、評価に取り込むための技術を構築しています。
大学院では生物系の研究室に所属し、大脳皮質の発生発達に関する研究を行っていました。同じ生物系の研究をしていたとはいえ、入社後は基本的なことでもつまずくことがたくさんありました。何を基準にしてどのような設計にすべきか、実験がうまくいかない理由はどこにあるのか、答えを探そうにも自力ではどうにもできない。そんなとき、経験豊富な先輩たちがさまざまな角度からアドバイスをしてくれたおかげで、一人で抱え込まずに壁を突破することができました。学生時代に何を専攻してきたかよりも、諦めずに向き合う姿勢や、分からないことを分からないと言える素直さ、人とコミュニケーションを取って解決していく力の方が大切なのだと改めて実感しました。

海外の学会への参加経験が、自分に必要なものを気づかせてくれた。

海外の学会への参加経験が、自分に必要なものを気づかせてくれた。

ターニングポイントになったのは、入社1年目の頃に参加した海外の学会での経験です。ちょうど大きなプロジェクトが一段落ついたタイミングだったこともあり、先輩と一緒に、アメリカで開催された学会に参加しました。当時、海外に行ったことのなかった私は、参加するまで正直浮き足立っていましたが、参加直後はとたんに頭が真っ白になりました。こんなにも多くの人々が多種多様な研究に取り組み、最新技術の獲得を目指してしのぎを削っているのか。あまりの衝撃に、どこからキャッチアップすれば良いのか、自分が何を知らないのかさえも分からず、焦りばかりが募る。グローバルレベルで動向を掴み、社内に共有するという任務があったにもかかわらず、結果としてその任務をまったく果たすことができませんでした。この経験から、自分が今向き合っているプロジェクトに没頭するだけでなく、周辺分野の知識や最新動向に日頃からアンテナを張ることの大切さを痛感しました。この反省を踏まえ、2年目に参加したデンマークでの学会では、自分が担当した研究結果を発表したり、他の方々の発表内容を社内に共有したりなど、次の研究を進める一助を担うことができるようになりました。

視野を広く、視座を高く。限界を決めずに挑戦していきたい。

視野を広く、視座を高く。限界を決めずに挑戦していきたい。

私のチームで行っている、将来のためのリスク評価系開発は、迅速かつ直接的にお客様に貢献できる仕事ではないかもしれません。けれど、胸を張って科学的に正しいと言えるデータを用いて安全性を評価した製品を世に出さなければ、本当の意味でお客様の期待や判断に応えられない。
逆に、評価の技術を向上させて、より人体を意識したリスク評価方法を確立できれば、まだ世にない製品を生み出す可能性を広げることもできる。とてもポテンシャルのある仕事だと思っています。そうした意義ある役割を担っている以上、今後はより視野を広げ、そして視座を高め、自分の仕事のその先を意識した立ち回りができるようになりたいです。そのために私が大切にしているのは、自分で自分の限界を決めないこと。実験がうまくいかなかった際に、このアプローチでは無理だとすぐに諦めないのはもちろん、学会参加や業務外の活動など、機会があれば恐れずに飛び込んでいく。その姿勢が自分を大きく成長させるはずだと信じています。現在は採用活動にも携わらせてもらっているのですが、説明会に参加するたびに自分の視野が広がっている実感があります。学生に仕事内容を分かりやすく説明するためには、R&D部門の各部署が何をやっていて、その中で自分の仕事はどのような位置づけなのかを正確に把握する必要があるためです。一見関係ないようなアクションが、ひとつひとつつながりはじめている実感があるため、今後もこの姿勢を貫き、チャレンジしつづけたいです。

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