社員紹介

R&Dのひと

  • #基礎研究
  • #たばこの未来

研究全体を取りまとめ、
テーマを見定める。
クリエイティビティ溢れる環境で、
最高傑作を生み出すために。

PROFILE

基礎研究

基礎研究における
研究方針策定、統括

片山 和彦Kazuhiko Katayama

工学研究科化学工学専攻修了。1998年入社。たばこ中央研究所に配属。フィルター内における煙の移動現象解析を中心に技術開発を担当。2003年、技術研究開発部に異動しRRP*の技術開発に従事。以降RRPの基礎研究から製品開発に関する部署を経験。2007年、社会人博士課程にて博士(工学)を取得。2020年より、TSRCにてSenior Researcher としてRRPの新技術に関する基礎研究を担当。

  • *Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品

材料研究から製品技術開発まで、研究員として幅広い経験を積んできた。

ふり返ると、入社から今に至るまでの30年弱、想像していたよりも遥かに多様な経験を積ませてもらいました。紙巻たばこ燃焼時の煙の挙動を解析していく研究にはじまり、RRP*の先駆けとも呼ばれた製品の風味を改善するための研究、フィルターやチャコール(炭)のろ過や吸着特性に関する研究、さらには新製品の製造装置とスペックの同時開発、RRP製品技術開発のチームリーダーなど、基礎研究から製品技術開発まで幅広く携わることができたと思います。特に、デバイスや製造装置の機構設計のメンバーと共に仕事をした経験は、自信の専門性の幅を拡げるきっかけとなり、自分の成長に大きくつながりました。
私は元々工学部出身のため、入社するまでは「工学の知識がたばこの研究に活かせるのだろうか」と思っていたのですが、今となっては至るところで活きているなと感じます。例えば、煙がどのように発生するのかという現象の解析ひとつとっても、工学、特に熱工学、物質移動、反応工学といった知識が大きく活かせます。一方で、たばこ製品にはまだまだ未解明の部分が多く、世に広く知られている知識だけでは太刀打ちできないのも事実です。研究を通じて新しい製品の開発に繋げていく、そうしたチャレンジングな環境に身を置きつづけられてきたことは、研究員としてこの上ない幸せだと感じています。

  • *Reduced-Risk Products:喫煙に伴う健康へのリスクを低減させる可能性のある製品
お客様に喜んでいただけるか。その視点を軸に基礎研究そのものをマネジメントする。

お客様に喜んでいただけるか。その視点を軸に基礎研究そのものをマネジメントする。

現在はシニア研究員として、主に基礎研究の部署で手がけるテーマの設定や各研究員の育成・指導、製品技術開発部への共有などを担当しています。また、学会への参加や学協会の幹事を担当するなど、社外での活動を通した最新情報のキャッチアップや共同研究のコーディネートを行うことも私の役割のひとつです。なかなかイメージするのが難しいかもしれませんが、例えるなら大学の教授に近いポジションと言えるでしょうか。これまでの経験を活かしてメンバーと各研究に関するディスカッションをしたり、他の研究室と意見交換をしたりと、さまざまな場でコミュニケーションを取りながら、その時々で必要とされる結果を提供できるよう研究を進めていく。そんな役割を担っています。
研究テーマを決める上で最も大切にしているのは、その研究がお客様の喜びにつながるかどうか。製品化への実現可能性やコストといった視点も重要ですが、根底にその想いがなければ良い研究とは言えないと考えています。ただ、想いだけではどうにもならないのが研究の難しいところ。なかなか結果が出ずとも続行するべきか、別のテーマに切り替えるべきかといった判断は、これまでの経験で得た視点やノウハウをフル稼働させて決めています。想いと経験による推測のどちらかに寄ることなく、そのバランスを大切にして進めることが研究の肝だと思います。

いつか、自分自身が最高傑作だと言える製品を生み出したい。

いつか、自分自身が最高傑作だと言える製品を生み出したい。

ベテラン社員として見られることも多いですが、私としてはまだまだ青二才のつもりで仕事に取り組んでいます。自分自身が最高傑作だと思える製品を提案し、実現する。その夢が叶うまで走りつづけることが今の目標です。ただ、たばこをつくるには想像以上に複雑な要素が絡み合っていて、全体が最適化された新製品を生み出すことは一筋縄にはいきません。それに、たばこの先には人がいます。数値的には優れたものであったとしても、人の感覚にハマるものでなければ評価は得られない。こうした要素の複雑さに加え感性とも向き合う難しさを乗り越えるため、ひたむきな姿勢というのも必要かもしれません。それでも私が三十年弱続けてこられたのは、クリエイティビティあふれた仕事だからだと思います。簡単に答えが見つからない分、追求しがいがあり、時代によって必要とされるものが変わる分、前例のない挑戦を周りが応援してくれる。そのため、仕事に飽きたことは一度もないですね。こうした環境に身を置きたい方には、JTのR&D部門を強くおすすめしたいです。

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