RESULT2025年度準決勝第一局

対局結果

準決勝第一局(東海大会)

渡辺 明JT杯覇者の
休場により、

藤井聡太竜王・名人の
不戦勝

渡辺 明JT杯覇者

藤井聡太竜王・名人

勝者の藤井聡太竜王・名人は、11月23日(日・祝)に行われる「決勝戦」で準決勝第二局勝者と対局!!

  • タイトル・段位は対局時点のものです。

当日実施予定であった、渡辺明JT杯覇者と藤井聡太竜王・名人の対局は藤井聡太竜王・名人の不戦勝により実施はなしとなり、特別対局として、藤井聡太竜王・名人× 羽生善治九段の対局を実施いたしました。

  • 会場や開催スケジュール等に変更はございません。

対局結果

特別対局(東海大会)

92手にて藤井竜王・名人の勝利

開催日:10月12日(日)

会場:ポートメッセなごや 第3展示館

後手藤井聡太竜王・名人

先手羽生善治九段

大盤解説:郷田真隆 九段​ 聞き手:長谷川優貴 女流三段 読み上げ:崎原知宙 女流1級
  • タイトル・段位は対局時点のものです。

講評/勝利棋士コメント
特別対局 ハイライト

大盤解説者・郷田九段の講評

ファンが固唾をのんで見守った若き王者と永世七冠のゴールデンカード

本棋戦の振り駒は、抽選で選ばれた来場者が行う。振り駒で羽生九段の先手に決まった。

対局は相掛かりを用いた羽生九段が居玉のまま右銀を五段目に繰り出す積極策に出る。羽生九段は局後に「練習将棋で経験があった」と話していた。

実戦は「一直線で真っ向勝負ですね」と解説の郷田九段もうなる激しい乱打戦に進んだ。羽生九段が先に猛攻するが、藤井竜王・名人はしっかりと受けて崩れない。

先手の攻めが甘くなった瞬間を見逃さず、藤井竜王・名人は先手玉を一気に寄せて92手で競り勝った。本局は特別対局のため、両対局者が観戦者を見送った。

大盤解説の郷田九段の講評は以下の通り。

スリリングで面白い熱戦でした。先手が▲4五銀と出たのが珍しい手でした。

代えて▲5八金△8八角成▲同銀といった進行が多いのですが、羽生九段はそれをよしとせず、予想だにしない大勝負に出ましたね。この進行で先手がいいのであれば、後手の駒組みが危ないと判断される可能性も出てきます。ただ、本譜の進行は△3一歩と打って後手が粘れる形なので、先手にぴったりとした手がないと大変なのかもしれません。

感想戦では▲2三角を検討して、△7八と▲3二角成△同歩▲2一竜に△6七角を藤井竜王・名人が示しました。すぐには結論付けられませんが、この進行で先手に何かあったかもしれません。変化がたくさんあって、本譜の△5一玉では△2二角と竜を取る手もありました。

最終盤では△6五桂に▲5六金と前に出ましたが、▲5八金引と金を守りに使えばどうだったでしょうか。本譜は△5七銀が詰めろになって、ここからは後手の勝ち筋となりました。

勝利棋士・藤井竜王・名人の
コメント

序盤の▲4五銀はいちばん強い手です。後手も受け方が難しくて、かなり激しい展開になりそうだと感じました。

△6七歩成は▲6二歩が嫌な手なので、△1二角と打つかどうかでかなり迷いました。ただ、読みきれる局面ではないですし、際どい形勢だと思いながら指していました。

そのあとは少し後手が指しやすくなったと思ったのですが、△5一玉は▲3二竜をうっかりしまして、再び自信のない感じになりました。終盤で△6八角から△5八銀不成と駒を取りながら攻めていく手順を発見できて、手厚い形になったと思います。

「JT杯」の決勝戦は2年ぶりになります。大舞台に気持ちが引き締まります。対局を見てくださる方に楽しんでもらえる将棋を指したいと思います。

動画

  • 動画内で実施している「クイズキャンペーン」は終了しています。

棋譜

羽生善治九段
藤井聡太竜王・名人
(持ち時間各10分間)

まで92後手の勝ち

消費時間=10分10分