RESULT2026年度一回戦第三局

対局結果

一回戦第三局(静岡大会)

106手にて石田六段の勝利

開催日:7月25日(土)

会場:ツインメッセ静岡 北館大展示場

先手羽生善治九段

後手石田直裕六段

大盤解説:中村 修 九段​ 聞き手:山田久美 女流四段 読み上げ:崎原知宙 女流1級

勝者の石田直裕六段は、9月5日(土)に行われる「二回戦第三局」でシード棋士の永瀬拓矢九段と対局!!

  • タイトル・段位は対局時点のものです。

講評/勝利棋士コメント

大盤解説者・中村 修 九段の講評

対局前の両者のコメントでは、羽生九段は「静岡県は『JTプロ公式戦』で最も多く訪れていて今回で13回目になります。広い県なので、多様な歴史と文化がありますし、温暖で暮らしやすそうな印象があります。

石田六段とは練習も含めて初めての対戦です。序盤研究が深くて、攻守のバランスが取れた棋風だと思います。

昨年末で四段昇段から40年になりました。知識はずっと塗り替えられるものですが、年代や経験を積み重ねた中で生み出せるものもあります。未知な局面や感覚的な判断などにそうした経験を活用できたらと思います」と意気込みを語った。

一方の石田六段は「静岡県は仕事で5~6回訪れていますが静岡市は今回が初めてです。
私の世代の棋士は、皆が羽生先生を手本にしてきましたし、私自身も羽生先生のタイトル戦の記録係を数多く務めました。盤を挟むのは今回が初めてですので、とても楽しみにしてここ数カ月を過ごしました。

奨励会員たちと練習将棋を指しているのですが、その一人が島朗九段の弟子という縁で、島九段から和服を貸していただけることになりました。こうしたご縁に恥じない将棋を指さないといけないと身が引き締まる思いです」と抱負を語った。

本棋戦の振り駒は、抽選で選ばれた来場者が行う。本局の振り駒は歩が3枚出て、羽生九段の先手に決まった。

対局は羽生九段が矢倉を目指すと、石田六段は近年流行している急戦志向の駒組みで対抗した。石田六段は前例のある進行から工夫の手を出して、後手番ながら主導権を握る。
本格的な戦いが始まる前に考慮時間を使いきったものの、腰の入った攻めで優位に立つと、初登場の緊張を感じさせない堂々の指し回しで羽生九段を破った。

大盤解説の中村修九段の講評は以下の通り。

後手が△4五歩と仕掛けたのは強引かなと思ったのですが、結果的に中盤で▲2六飛と浮いたのがどうだったでしょうか。飛車を7筋の方まで利かして味がよさそうでしたけど、次の△3三桂に▲5六銀と引くと△4四角▲2八飛△5五歩と進んで、先手は銀を取られてしまいます。△4四角が飛車取りになるのが痛いのです。

実戦は先手が銀を3六に引くことになってしまい、石田六段のペースになりました。さすがの羽生九段も3六で銀が遊んでしまっては、局面をまとめきれなかったですね。

終盤では先手からの反撃を嫌がらずに△6七銀と踏み込んだ手が印象に残りました。石田六段は初めての舞台で緊張していると思っていましたけど、伸び伸びと自分の将棋を指して立派でしたね。
私がレジェンドと対局したときを思い出すと、大山康晴十五世名人と初めて指したときは将棋にならなかったですよ。二回戦進出で夢舞台での対局が続いて、おめでとうと言いたいですね。

勝利棋士・石田六段のコメント

私が後手だった場合は角換わりになると思っていて、矢倉は本命ではありませんでした。序盤の指し方は、自分の中でのテーマでした。

△4五歩と仕掛けたのは自信があったわけではありませんが、ほかの指し方がわからなくて勢い重視です。△5五銀と出たあたりで、流れはこちらが押していると感じました。

羽生九段とは初めて対局しました。対局中の所作は私が記録係で見ていたときと同じで、やっぱりきれいだなと思いました。それを目の前で見られたのは感慨深かったです。

今回、島九段には夏らしいさわやかな和服を用意していただきました。楽な格好で着付けていただきましたので対局もしやすかったですし、普段以上に集中して指せました。

二回戦で対戦する永瀬拓矢九段には、三段リーグのころからなかなか勝てていませんが、久々の対戦ということで新たな気持ちで臨みたいと思います。

動画

  • 動画内で実施している「ABEMAキャンペーン」は終了しています。

棋譜

羽生九段
石田六段
(持ち時間各10分間)

まで106手で後手の勝ち

消費時間=10分10分