RESULT2026年度二回戦第一局
対局結果
二回戦第一局(北海道大会)
97手にて斎藤八段の勝利


開催日:8月8日(土)
会場:札幌コンベンションセンター 大ホール
後手伊藤 匠叡王・王座
先手斎藤慎太郎八段
勝者の斎藤慎太郎八段は、9月26日(土)に行われる「準決勝第一局」で二回戦第二局の勝者と対局!!
- タイトル・段位は対局時点のものです。
講評/勝利棋士コメント
大盤解説者・屋敷伸之九段の講評
対局前の両者のコメントでは、伊藤叡王・王座は「先週は登別で王位戦の対局があり、対局後は富良野のラベンダー畑や牧場を観光しました。東京では見られない景色が広がっていて、いいところだと感じました。
斎藤八段とは叡王戦で2年連続で対戦し、今年は特に粘り強さを感じました。相手が同じでも、持ち時間が短いと別のものだと思うので、新鮮な感覚で臨めそうです。
『JTプロ公式戦』はまだ勝ち星がありません。早指し戦は決断のよさや第一感の精度が求められます。公開対局は独特の環境ですが、将棋に入り込んで指したいと思います」と意気込みを語った。
一方の斎藤八段は「北海道は仕事や旅行で数回訪れて、昨年は小樽や余市に行きました。対局では初めてです。
私は『将棋日本シリーズ』のこども大会に出場したことがあります。今回常務理事として訪れている森下卓九段と森内俊之九段が『JTプロ公式戦』の対局者で、握手させていただきました。お二人のように将棋の道を究めたいと思い、棋士を目指すきっかけの一つになりました。
伊藤叡王・王座は2年連続で挑戦した叡王戦などで、分が悪い相手です。勝負師として、大舞台で借りを一つ返したいという気持ちもありますね」と抱負を語った。本棋戦の振り駒は、抽選で選ばれた来場者が行う。振り駒はと金が4枚出て、斎藤八段の先手となった。
対局は両者得意の相掛かりに進み、斎藤八段が駒組みに趣向を凝らした。攻め合いの中盤になり、伊藤叡王・王座は2枚の桂による挟撃を期待したが、斎藤八段はうまく対応して優位を得る。
直線的な攻め合いで終盤になだれ込むと、斎藤八段がそのまま勝ちきった。3回目の出場で「JTプロ公式戦」初勝利に意欲を燃やす伊藤叡王・王座だったが、果たせなかった。勝った斎藤八段は2022年以来の準決勝進出となる。
大盤解説の屋敷伸之九段の講評は以下の通り。
封じ手の周辺はどちらが主導権を取るかという序盤戦でした。伊藤叡王・王座が5四に角を打ったことで局面が動きました。
中盤は狙いがわかりやすい後手が少し良いとみていましたが、斎藤八段の対応がうまくて均衡は保たれていましたね。中盤の△6六桂(72手目)の両金取りに、▲2六歩と桂を取りにいったのが急所を逃さない手で印象に残りました。
後手のペースと思っていたのですが、2五の桂を取ることで先手玉の逃げ道が広くなりましたし、その後の▲4五馬(77手目)が銀と成桂の両取りで絶品でした。伊藤叡王・王座は誤算があったか、苦しいと感じて勝負に出たのかもしれません。結果的に、中盤で先手が馬を作ったのが大きかったようです。
終盤は直線的な攻め合いで先手が勝ち筋に入りました。通常なら後手玉は簡単には詰まない形ですが、1一に香がいないので▲1一飛から詰むのですね。斎藤八段の組み立てがうまかったです。
勝利棋士・斎藤八段のコメント
序盤は後手の指し方を見ながら、ひねり飛車にするか持久戦を目指すかを決める作戦でした。封じ手のあとで伊藤叡王・王座が銀を立て直して辛抱されたので、まずまずの作戦だったと感じていました。
ただ、▲8九飛(49手目)では▲8六歩として、模様のよさを生かすほうがよかったようです。中盤は後手に手段が多い展開になりましたが、▲1一角成(69手目)と香を取れたところは激戦だと思いました。
本譜の攻め合いは先手がやれると思いましたが、伊藤叡王・王座に踏み込まれているので見落としがないか警戒していました。最後は▲1一飛(89手目)から後手玉を詰ます筋があるので先手勝ちだと思います。
一、二回戦で難敵を破って準決勝に進むことができました。『JTプロ公式戦』は3年ぶりの出場ですから、今回のチャンスを生かしたいです。また、準決勝は大阪での対局です。地元で『JTプロ公式戦』を指せる喜びを、いい内容につなげられたらと思います。
動画
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