RESULT2026年度二回戦第三局
対局結果
二回戦第三局(中国大会)
129手にて永瀬九段の勝利


開催日:9月5日(土)
会場:広島サンプラザホール
先手永瀬拓矢九段
後手石田直裕六段
勝者の永瀬拓矢九段は、10月31日(土)に行われる「準決勝第二局」で二回戦第四局勝者と対局!!
- タイトル・段位は対局時点のものです。
講評/勝利棋士コメント
大盤解説者・山崎隆之九段の講評
対局前の両者のコメントでは、永瀬九段は「今回は誕生日の対局になりますが、年齢は数字だと思っているので、自分の誕生日には関心がありません。
広島県を訪れるのは、宮島で初タイトルの叡王を獲得した2019年以来2回目です。対局のあとに眠れなかったのは初めての経験で印象に残っています。
私は『テーブルマークこども大会』に出場経験のある棋士の世代です。大会を長年続けていただいて感謝していますし、あこがれていた『JTプロ公式戦』という舞台に自分が立てることの栄誉を毎回かみしめて対局しています」と意気込みを語った。
一方の石田六段は「広島は2012年に三段リーグで大阪遠征したあとに訪れたことがあります。その後に四段に昇段できたので、個人的にパワースポットだと感じています。
永瀬九段は序盤から突き詰めて、中終盤も優勢になったら逃さずに勝ち切って隙がない印象です。今回も島朗九段から和服をお借りしました。一回戦とは違う和服をご用意していただいたと聞いて、楽しみにしています。
今回初めて『JTプロ公式戦』に出場することができました。貴重な機会ですので全力で楽しみたいと思っています」と抱負を語った。
本棋戦の振り駒は、抽選で選ばれた来場者が行う。振り駒は歩が3枚出て、永瀬九段の先手に決まった。
後手の石田六段は序盤早々に9筋の位を取る趣向を見せる。独創的な棋風として知られる解説の山崎九段も「準備してきた秘策ですね。かなり勇気のいる大胆な作戦です」と話した。
中盤以降、攻守が何度か入れ替わるスリリングな将棋だったが、勝負勝負と迫った永瀬九段が競り勝った。永瀬九段は7回目の出場で6回目の準決勝進出と、抜群の安定感を見せている。
大盤解説の山崎隆之九段の講評は以下の通り。
石田六段は普段なら相手の作戦を正面から受けて立つタイプです。9筋の位を取ったのは意表を突く作戦でしたし、『JTプロ公式戦』にかける意気込みや思いが序盤戦から伝わってきました。
実戦の進行は端の位を取った右玉にできて、後手の主張が通りました。▲6四歩(61手目)から▲6四桂(67手目)と後手の攻めを逆用して永瀬九段が押し切ると思いました。
ですが、石田六段が主張を通すべきところを通して、受けるべきところは受けて、いつの間にか主導権を奪い返して見事な指し回しでした。終盤はどちらが勝っているかわかりませんでした。
それでも△4四香(112手目)で角の利きを止めて石田六段が勝ちやすそうでしたが、永瀬九段は▲5四桂の勝負手の一発でわからなくさせたのはさすがです。
正確に指せれば石田六段に勝ちがありそうでも、時間のない中では難しい。1手で勝負のゆくえがわからなくなるくらい濃い終盤戦でしたね。
勝利棋士・永瀬九段のコメント
石田六段が持ち時間の最も短い『JTプロ公式戦』で端の位を取る作戦をぶつけてこられて、作戦家だと感じました。実は練習将棋で経験があって、対策のイメージもありました。けれど、細かく整理できておらず、リスクの高い指し方を選ぶことができませんでした。
作戦はまずかったですが、中盤は先に桂を取ったあたりはよくなっていると思います。ただ、石田六段にうまく踏ん張られてしまい、押し切るのは大変でした。
終盤は▲5四桂(113手目)のあたりでは先手がダメだと思っていて、勝負する手があればいいなという気持ちでした。最後は▲3四桂(125手目)と打ったあとに、△4一玉も▲4二金から詰むのがわかって勝ちになったと感じました。形勢が揺れ動いたのは反省点です。
準決勝進出は今回で6回目です。『JTプロ公式戦』は各地に遠征します。舞台でのあいさつなどもありますし、前日の過ごし方も『JTプロ公式戦』やタイトル戦に慣れている棋士が有利な面はあると思います。
動画
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