心の豊かさ研究

大学との共同研究に加え、パートナー企業と協働で「心の豊かさ」という価値の理解を深める活動を実施しているほか、
心の豊かさにまつわる最新のScience&Technologyに関する研究を行っています。

活動内容

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抱きかかえて使う呼吸誘導型のロボットクッション。「呼吸の引き込み現象※1」に注⽬し、まるで呼吸をするように膨らんだり縮んだりするテクノロジーを活⽤しています。参考にした研究※2では、実験装置の動きに合わせて、呼吸のリズムと深さが誘導されることが確認されています。 2024年より一般販売を開始しました(発売元:ユカイ工学)。

※1 動物が呼吸するとき、触れ合っている仲間の呼吸につられるという現象

※2 Yuki Ban, Hiroyuki Karasawa, Rui Fukui, Shinʼichi Warisawa:
Development of a Cushion-Shaped Device to Induce Respiratory Rhythm and Depth for Enhanced Relaxation and Improved Cognition. Frontiers Comput. Sci. 4: 770701 (2022)

心の豊かさ理解のためのデザインリサーチ

JT Group Purposeである「心の豊かさを、もっと。」の実現に向けて、「心の豊かさ」とはどのように理解することができるのかという基本的な問いを出発点に、体験デザインの観点にフォーカスを当て、「心の豊かさ(Delightful Moment)」へと導くような体験がどのように構成されうるのかを研究しています。
多様なバックグラウンドを持つデザイナー、リサーチャーとのコラボレーションからテクノロジー、カルチャー等多様な領域の「心の豊かさ体験」の理解に努めています。

ART THINKINGを活用した
未来の心の豊かさ研究

ART THINKINGとは、これからの人や社会のための「創造的な問い」を起点に、新しい方向や可能性を試行錯誤し、未来のビジョンや哲学を探求するための発想です。
ART THINKINGの第一人者であるアルスエレクトロニカと協業を行い、メディアアート作品の分析や考察を通じて、これまでとは違った新しい視点で「心の豊かさ」を構想する活動に取り組んでいます。

声遊楽プロジェクト

声を題材に、未来の人間らしさを起点とした心の豊かさの可能性を探究・発信しています。
ポップカルチャーなどにおける人間の声の技術や、音声合成・声質変換などの工学技術の発展は、「自己と他者」「話者とキャラクター」「人間と機械」などの境界を曖昧にしており、様々な問いを喚起しています。
このプロジェクトでは、アカデミアの研究者だけでなく、声で人々に働きかける表現者や、声による価値提供を目指す企業人などの視点も取り入れながら、人文社会系と理工系を合わせた学際研究や、声にまつわる問いや研究知見を広める活動に取り組んでいます。