Interview

目的と意義を見極め、期待される以上の仕事していきたい。

基礎研究Science Research

長田 悠加Haruka Nagata

たばこ製品の煙中成分分析・分析法の開発・改善

企業と大学の研究の違いを実感した、入社後研修。

2019年入社後、製品の評価を行う部所に配属され、現在3年目。たばこ製品の煙中成分分析や新しい分析法の研究を担当しています。
全社的な研修の後、配属部所でその部所独自の研修を受講し、問題提起から課題立案、検証試験を行う自主課題に半年間取り組んで、11月に発表を行いました。他部所に配属された同期は、すでに研修を終え、実際の仕事に携わっていた時期なので、若干、焦りもありましたが、得難い機会を与えていただいたと思っています。

企業の研究が大学の研究と違うところは、ビジネスにどうつながっていくかを考えなければいけないところ。研修をコーディネートしてくれた先輩社員から「それって会社にとって、そしてお客様にとってどういうメリットがあるの?」と質問され、もう学生ではないということを痛感しました。自分が立てた課題に対して、周りに協力を求めながら研究を進めていくことを学んだ期間でもありました。

分析・評価は価値ある仕事、だから、期待される以上の仕事をしていきたい。

大学、大学院では生物学を専攻し、食べたものが生物に与える影響について研究。学生時代は、背景を調べて仮説を立てるところから、実験、検証を経て仮説に戻るという研究の一連の流れをすべて自分で行います。そのため、分析・評価の仕事は、他部所から依頼された案件の結果を出すための工程の一つだというイメージがあり、分析・評価を担当する部所に配属された当初は「分析をしてデータを出すだけか」と、少し残念に思う気持ちがありました。
しかし、多様な商品の多くの検証項目を分析・評価しなければいけない企業の研究開発では、アカデミアのように一人で研究の流れをすべて実行することはできません。そういった意味では、開発部門と私たち分析・評価を担当する部門は、分担、協力して共に研究開発を進めているのだと、実際に仕事を進める中で気づくことができました。今は商品が多様化する中で、各部所が知りたいデータも多様化・複雑化しており、より一層頼られていることを実感しています。

また、分析・評価の仕事は100点満点をとって当たり前と常に完璧を求められる緊張感があります。しかし、常に100点をとるためには、常に120点を狙わなければなりません。一見すると簡単で単純に見える分析作業。実際は常日頃から行っているたゆまぬ管理と創意工夫の賜物であると理解していますし、期待されている以上の仕事をしていこうという心意気が大切だと考えています。

「なにをするか」よりも「誰のためにするのか」。

R&Dグループの仕事は各部所がひとつの目的に向かって、分担して進めています。自分が担当する部分だけを依頼されたまま、ただこなすのではなく、自分の仕事を俯瞰し、何度も「WHY(どうして)?」を繰り返し考えて、アウトプットの「意義」を高めていきたい。そして、スピーディに進化するたばこ製品について、すぐさまにどんな分析でもできるように、自身の分析スキルをより一層、深化させていきたいと考えています。

JTには「ひとのときを、想う。」というコミュニケーションワードがあります。私自身「なにをするか」よりも「誰のためにするのか」が大切だと考えて仕事をするよう心掛けています。業務によって自分のアウトプットを提示する“相手”は異なりますが、どんなときでも“相手”が何を求めているのか、明確に理解・把握して、常にお互いにとってベストな仕事をしていきたいです。