新たなアイデアや事業の創出を目指し、伴走型の多角的支援を提供
未来の「豊かさ」を共創するインキュベーションプラットフォーム
「D-0.(ディーゼロ)」始動

2025/06/27

JTのコーポレートR&D組織であるD-LAB(ディーラボ)は、株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表取締役グループCEO:丸 幸弘)と共同で、未来の「豊かさ」を共創するインキュベーションプラットフォーム「D-0.(ディーゼロ)」を2025年6月7日に立ち上げました。本プラットフォームでは、D-LABおよびリバネスがこれまで培ってきた起業家・研究者ネットワークや投資育成ノウハウ等を活用し、科学技術に根差した情熱を持つ研究者、起業家、クリエイターなどと共に、「心の豊かさ」を実現する新たなアイデアや事業の創出を目指します。

■ 「D-0.」プラットフォームの概要

「D-0.」では、独自の教育プログラム、グラント(優秀な参加者への賞金)、投資、事業伴走といった、JTおよびリバネスが保有するネットワークと連携した多角的な支援を提供します。一般的なインキュベーションプログラムとは異なり、「D-0.」は日本国内にとどまらず、シンガポールも支援対象とし、アイデアの初期段階から伴走型のサポートを行う点が大きな特長です。

1.

参加者の募集・選抜:JT・リバネスのネットワークや既存プログラム(例:テックプランター)と連携し、強い情熱とユニークな視点を持つ人財を発掘します。キックオフイベント(2025年6月7日開催済み)を経て、プログラム参加者の選抜を行います。

リバネス社主催の国内7領域(ディープテック・バイオ・アグリ・マリン等)領域における創業前・創業初期ベンチャー企業の発掘と、大企業や投資家等との連携を行い、未解決の課題を科学技術の集合体で解決を目指すプログラム。JTは第一回から協賛

2.

教育プログラム (2025年6月~7月予定):JT・リバネスの講師陣に加え、起業家や大学講師などを招待し、アントレプレナーとしてのマインドセットを醸成する実践的な講義を実施します。ワークショップや講師との対話を通じて、自己理解を深め、独自のビジョンを拡張し、多様な仲間と共に価値を創りだすための視点やアプローチを探求します。詳細はウェブサイト別窓で開くをご覧ください。

3.

デモデー (2025年11月予定):プログラムを通じて磨き上げられた事業アイデアを発表いただきます。会場には、企業関係者、プログラムを支える専門家などを招待します。参加者は、こうしたオーディエンスとの対話を通じて、自身の構想を社会実装するための示唆や、新たな協力者との出会いを獲得します。特に優れたプロジェクトには、初期の活動を後押しするためのグラントを提供します。

4.

伴走支援・投資/投資育成:デモデーで選抜されたチームに対し、JTおよびリバネスによるメンタリングや伴走支援を提供します。また、優れたチームには、JTおよびリバネスのジョイントベンチャーである株式会社グローカリンク※1等を通じた投資・育成支援、インキュベーション施設「センターオブガレージ※2」の活用など、アイデアの社会実装に向けた包括的な支援を実施します。

※1

JTが2015年にリバネスグループの株式会社グローカリンクに出資する形で開始したジョイントベンチャー。主な事業内容は、ベンチャー企業への投資育成等

※2

株式会社グローカリンクが運営する、ベンチャー企業の研究・試作開発の場として提供されているインキュベーション施設。JTはこの取り組みに賛同し、保有倉庫の一部スペースを貸与

■ 今後の展開

「D-0.」は日本とシンガポールで第一期プログラムを開始し、プログラム参加者とともに有望な事業シーズの発掘・創造に取り組んでまいります。また、継続的にプログラム内容を進化させ、その他の国や地域での展開も視野に入れながら活動を広げていくことで、JT Group Purposeの実現に貢献してまいります。

本プログラムの詳細、応募に関する情報は、以下のウェブサイトにて随時公開いたします。
(URL)https://d-0.world/jp別窓で開く

■「D-0.」立ち上げの背景

JTグループは、「心の豊かさを、もっと。」をJT Group Purposeに掲げ、変化の激しい時代においても社会に貢献し、持続的に成長することを目指しています。その実現に向けた取り組みの一つとして、 コーポレートR&D組織であるD-LABでは、「心の豊かさ」を人びとに届けるため、研究開発や、事業シーズの探索・創出などの活動を行っています。
リバネスは、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと、起業家や研究者の支援を通じて、持続可能なイノベーションの促進に取り組んでいます。JTは2013年より、リバネスによるディープテック・エコシステムの構築活動に参画しており、研究段階の優れた技術やアイデアを、社会に価値をもたらす事業へと育てる支援や投資育成などを通じて、ディープテックベンチャーの成長を後押ししてきました。
これまでの活動を通じて私たちは、研究者や起業家のアイデアを飛躍させるためには、「Day 1(事業を社会に展開する段階)」よりも前の段階、すなわち「Day 0(事業化以前のアイデア検討段階)」のプロセスこそが重要であるという共通の認識を深めてきました。D-0.の「.(ドット)」には、研究者や起業家が「0」から「0.1」へと「1」に向けた小さな一歩を踏み出すことを意味しています。未来の豊かさに繋がる価値の種は、個人の内なる「問い」から出発し、社会の変化を見据えたビジョンを構築し、多様な知と出会い、化学反応を起こす中でこそ育まれます。
こうした「Day 0」の探求と共創のプロセスをさらに強化すべく、 D-LABが持つ「心の豊かさ」への探求心や未来志向の視座、リバネスが持つ科学知・グローバルネットワーク、両者が蓄積してきた投資育成の知見を有機的に結びつけ、「D-0.」を共同で立ち上げます。

<株式会社リバネスについて>
リバネスは「科学技術の発展と地球貢献を実現する」をビジョンに掲げる研究者集団であり、アジア最大級の研究開発型ベンチャーの発掘・育成エコシステム「テックプランター」や地球貢献型リーダー育成を目指す「リバネスユニバーシティー」等、世界中のパートナーとプロジェクト創出に取り組んでいます。
公式サイト https://lne.st/別窓で開く

<D-LABについて>
2020年に組織化されたJTのコーポレートR&D組織。「D-LAB=Delightful Moment - Laboratory」の意。JTG Purpose「心の豊かさを、もっと。」の具現化に向け、 長期視点で、JTグループのまだ見ぬ「心の豊かさ」を研究・探索・創造する。活動は「心の豊かさ」を提供価値の起点としており、トライアル・アンド・エラーを繰り返しながら常に約100件以上のプロジェクトを進めています。
D-LABサイト https://www.jti.co.jp/dlab/index.html