事業を取り巻く規制への適切な対応

お客様が情報に基づいて選択できる「よりよい規制」へ

私たちは、成人の方には、喫煙のリスクに関する情報をもとに喫煙するかしないかを自ら判断し、個人の嗜好として愉しむ自由があると考えており、喫煙と健康に関する私たちの考え方や必要な情報を最大限提示しています。また、たばこ事業の運営は誠実で透明であるべき、との社会の期待に応えるために、私たちは自らを律するたばこ事業運営指針を定め、この原則を忠実に実行しています。たばこ業界はさまざまな面で高度に規制されているため、将来の規制を見通すために定期的に動向を注視し、規制の変更がある際には施行前に十分な余裕をもって準備しています。私たちはたばこ事業運営指針に基づき、こうした取り組みを行っています。

目指す姿

私たちは、公正でバランスの取れた規制策定に向けた政策立案に積極的に協力します。また、不法取引に対処するために各国政府との連携を強化します。

中期取り組み目標(KPI)

事業を取り巻く規制が、社会の関心に応え、かつ企業の成長にもつながるバランスのとれたものになるよう、公共政策の立案への協力やステークホルダーとの対話に努めます。

進捗

2019年において、当社グループは事業を展開する国と地域において、機会が与えられた折に公共政策の立案に協力し、規制当局やNGOをはじめとするステークホルダーとのオープンかつ建設的な対話に努めました。

個別の規制に関する私たちの考え方については、JTI.com(英語)をご覧ください。別窓で開く

たばこ事業のサステナビリティ戦略に関する進捗はこちらをご覧ください。

「よりよい規制」を推進

喫煙には健康リスクが伴うため、たばこは適切に規制される必要があると私たちは考えています。規制の目的を達成するためには、すべてのステークホルダーの意見を考慮しながら、科学的根拠に基づき、実践的かつ実施可能で、競争上中立であるべきだと考えます。

規制当局がバランスの取れたよりよい規制を策定できるよう、経済協力開発機構(OECD)は、規制策定に関するグローバル基準「規制の質と実施に関する指導原則」を策定しており、私たちもこの指導原則を支持しています。この指導原則には以下の項目が含まれています。

  • 一貫性

  • 開示性

  • 均衡性

  • 参加

  • 効果

  • 説明責任

「よりよい規制」において重要なことは、規制により影響を受ける者を含むすべてのステークホルダーが参加する、透明性のある立案プロセスであることです。たばこ製品や業界に影響を及ぼす規制について、私たちは、政府関係者(規制当局含む)やNGO、その他のあらゆるステークホルダーとオープンで建設的な対話を行うことで、私たちの見解を表明しています。また、お客様や社会、ビジネスのニーズにより幅広く応えていくために、イノベーションや事業の成長、お客様の選択の自由を促すような規制環境を求めていきたいと考えています。

私たちは、さまざまな場面で規制策定プロセスに関わり、科学的根拠や代替案を示しながら公の協議に参加しています。
私たちは、良質なガバナンス、よりよい規制、プロセスの透明性に関する公の議論を歓迎します。

RRPの規制に関するJTグループの見解

各国でRRP*が普及しつつあり、たばこ業界は変革期にあります。私たちは、RRPはお客様にとっても、社会にとっても有益であると考えており、お客様がRRPを自由に選択できるようにすべきだと考えています。また、各国政府や規制当局は、イノベーションを抑制したり、成人のお客様がRRPを選択することを妨げるような、バランスを欠いた規制を制定すべきではないと考えます。

しかし、RRPへの規制のあり方は国によって大きなばらつきがあり、しかも急速に変化しています。RRPを全面禁止している国もあれば、程度に差はあるものの一定の規制を加えようとしている国、あるいは禁止していたものの解禁した国もあります。そのため私たちは、規制当局、公衆衛生当局、および科学界と協力して、これらのRRPが最大限の可能性を発揮するための最善のフレームワークをつくり、成人のお客様の選択の余地を広げようと取り組んでいます。

*

Reduced-Risk Products (RRP):喫煙に伴う健康リスクを低減させる可能性のある製品

最新の規制動向

科学的根拠に基づいた、バランスの取れた効果的な規制は公益にかなうものです。お客様による選択と市場の自由を守る法規制のあり方を推進する「よりよい規制」の原則を私たちは支持しています。規制は変化が激しいため、私たちはその動向を注視しています。2019年の主要な規制動向は、以下のとおりです。

米国‐たばこ製品市販前申請書(PMTA)提出期限早まる

2019年7月、米国食品医薬品局(FDA)は、「みなし」たばこ製品(電子たばこを含む)のPMTA提出期限を、2022年8月8日から2020年5月12日に前倒しすることを決定しましたが、その後、世界的な新型コロナウイルス(COVID-19)の影響のため、2020年9月9日まで延長されました。

なお、Logic Technology Development LLC(JTグループ子会社)は、2019年8月に、複数の電子たばこ製品およびたばこベイパー製品についてのPMTAを提出しています。

英国‐イングランド公衆衛生局、電子たばこにはリスク低減の大きな可能性があるという見解を維持

2019年11月、イングランド公衆衛生局は、現在英国で販売されている電子たばこにはリスク低減の大きな可能性があるとの見解を維持し、「当衛生局および英国内科医協会の推定では、95%以上のリスク低減効果がある」*と発表しました。
イングランド公衆衛生局の発表についての詳細はこちらをご覧ください。(英語)別窓で開く

スイス‐スヌースの販売を承認

スイスでは、2019年5月の連邦裁判所の判決を受けて、今では、食品法の下でのスヌース(口腔用のたばこ)の販売が認められています。

EU‐使い捨てプラスチックに関する指令

EUでは「特定プラスチック製品の環境負荷低減に関わる指令」が2019年7月に発効しました。加盟国は2年以内にこの指令を基に国内立法措置を取ることが義務付けられています。この指令の対象にはたばこのフィルターも含まれており、私たちはステークホルダーと積極的に協力することで、こうした規制の変化に備え、法令を確実に遵守できるようにし、お得意様や事業にこうした規制がもたらすであろうプラスの影響を最大化できるよう図っています。

WHO‐たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)

JTグループは、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)の動向を注視しています。2018年9月25日には、「たばこ製品の不法な取引の根絶に関する議定書」が発効し、2018年10月には、第8回FCTC締約国会議(COP8)と第1回議定書締約国会合(MOP1)が開かれました。

2018年のいずれの会議においてもJTグループの製品や事業環境に直接影響を与えるような新たな決定事項はありませんでした。こうした会議での決定事項は、お客様や社会、私たちの事業に大きな影響を与える可能性があるため、2021年のCOP9とMOP2に備え、FCTCや議定書の動向を引き続き注視しています。私たちにはこうした会議で発言することは認められていませんが、私たちの見解を可能な限り規制当局に伝える機会を模索していきます。

ステークホルダー・エンゲージメント

JTグループは規制当局、公衆衛生当局、科学界との協力を続けています。その一環として、私たち、JTグループの見解を表明できる業界の催事に出席しています。

世界たばこ・ニコチンフォーラム(GTNF)は、たばこ・ニコチン業界の将来について協議する主要な国際会議で、JTグループは2019年9月にワシントンDCで開催された会合に出席し、環境問題とジェンダーの平等に関するパネルディスカッションに、パネリストとして参加しました。同フォーラムにはたばこ業界だけでなく、学術機関や公衆衛生機関から250名を超える出席者がありました。

ケーススタディ

・プレーンパッケージ規制

ブランドを確立し活用することは、事業の発展および経済の繁栄にとって不可欠です。ブランドの個性が表現されたパッケージは、競争上極めて重要な意味合いがあり、それがあるからこそ、お客様は好みのたばこ製品を混乱することなく見分け、選ぶことが可能となります。

しかし、一部の国々では、たばこ製品のブランド訴求がパッケージ上でも禁止されています(プレーンパッケージ規制)。この規制は喫煙行動の理解に基づく信頼性のある科学的根拠がないまま、もしくは当該根拠とは合致しないまま導入されており、こうした規制の導入は他の消費財でも検討されています。

2012年にオーストラリアでプレーンパッケージ規制が初めて施行されて以来、これまでのところプレーンパッケージ規制が喫煙者の減少につながるという信頼性のある研究結果は示されていません。
プレーンパッケージ規制の影響に関する専門家による報告書はJTI.com(英語)別窓で開くでご覧いただけます。

そのため、こうした規制は定められた目標を達成できず、むしろバランスを欠いた過度な規制であると、私たちは考えています。

プレーンパッケージ規制は社会やお客様にも重大な悪影響を及ぼすものと考えています。プレーンパッケージは、偽造品の製造、流通、販売を容易にすることで犯罪を助長し、政府の税収にも影響を及ぼします。パッケージの区別が容易でなくなるため、お客様や販売店の方々が、ブランドごとの特徴をつかんだ上で製品を選択することが難しくなることから、競争環境が損なわれ、ビジネスにも悪影響を及ぼします。また、企業の表現の自由や財産権、営業権を、正当な理由なく侵害するものと考えます。

2020年6月、世界貿易機関(WTO)上級委員会は、オーストラリアにおけるプレーンパッケージ規制がWTO協定に反しないと認定した紛争解決パネル(小委員会)の判断を支持する内容の最終判断を下しました。この判断は、知的財産権の保護という点において国際的に大きく逆行するものです。この判断自体はオーストラリアの事案のみに適用されるものではありますが、たばこ以外の製品についても、政府がパッケージ上でのブランド訴求を禁止できるという憂慮すべき前例にもなり得ます。また、パネルでの審理以降、例えば喫煙率の著しい低下が見られずプレーンパッケージ規制が期待どおりに機能していない可能性を示したデータがオーストラリア政府により公表されていますが、WTOにおける紛争解決手続上、上級委員会はこれら手続開始後に明らかになった状況を考慮することができませんでした。

政策決定プロセスの透明性

すべての業界にとって、健全な公共政策と公正な規制を実施するには、公的な意思決定プロセスの透明性、開示性、説明責任が欠かせません。

海外たばこ事業は2011年11月14日にEU Transparency Registerに登録別窓で開くし、私たちの関心分野やEUの意思決定プロセスにおける政策提言に関わる活動費を開示しています。

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