1.着火の構造&燃料 2.燃料注入&炎の調整 3.メンテナンス方法 4.ライターQ&A
おぼえよう! How Toメンテナンス

1. ガスに不思議を感じたら……

4. 故障かな? と思ったら……

2. 炎に不思議を感じたら……

5. 小物の交換や保管について

3. 着火に不思議を感じたら……

1. ガスに不思議を感じたら……

ガスを注入していると、ライターが冷たくなるのは、なぜ?
これはガス注入時に、タンク内でガスが気化する際に、気化熱が発生するからです。このため、タンクおよび周辺の熱が奪われ、ライターの温度が下がり、冷たいと感じるのです。




使い切り(=ディスポーザブル)ライターの中には、
どうして仕切りがあるの?
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パッと見は小さなライターですが、内部にかかるガスの圧力は、実は1平方cm辺り13kgにもなります。この高いガス圧を分散させ、ケースの素材であるプラスチックを守るため、中に仕切りが設けられているのです。

2.炎に不思議を感じたら……



ガスライターで、
炎が高くなったり、
低くなったりするのは、なぜ?
第一に、ガスの有無を確認しましょう。なくなりかけている場合は、注入することで改善されます。それでも炎の出方がおかしい場合は、燃焼部分にゴミが付着し、詰まりかけていると考えられます。容易に掃除できる場合はゴミを取り除き、難しい場合は、メーカーや販売店に相談してみましょう。



ライターの種類によって、炎の温度も違うの?
たばこの着火に必要な温度は800℃前後。ライターからでる炎の温度は、一見すると同じようですが、実は種類によって異なります。フリント・電子ライターは火口から出たガスが空気と混合して燃焼するため、約800〜1000℃に。内燃ライターは燃焼筒内部で、あらかじめ空気と混合したガスを燃やすため、約1200〜1400℃になります。
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3.着火に不思議を感じたら……


Q

気温によって、着火率が変化することはある?
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A 周囲の気温が5℃以下といった、ライターの使用環境温度が極端に低い場所では、ライター内のガスの圧力が低下してしまいます。このため、燃焼部分に十分なガスが供給されなくなり、着火率が下がってしまうのです。


Q

フリント・電子・内燃など、
ライターの種類が違う場合、
ガスの消費量にも差はでるの?
A 炎の高さが確認しづらい内燃ライターの場合、必要以上にガスを使用しがちですが、構造的にはガスの消費量に差はありません。着火時間に注意して、使用するとよいでしょう。

Q

内燃ライターを連続着火させると、
本体が熱くなるのは、なぜ?
A 内燃ライターはもともと、風の影響を受けないよう、本体内部の燃焼筒でガスを燃焼させています。そのため、ライターの内部には燃焼熱が蓄積され、その熱伝導によって本体が熱くなってしまうのです。長時間の使用は、できるだけ避けるようにしましょう。

Q 内燃ライターでたばこに火を点けるときは、 火口からどのくらい離すの? photo
A 着火部分にある、ネット(=金網)やカタライザー(=触媒線)にたばこが触れると、故障の原因につながります。炎に気をつけつつ、ネットやカタライザーの上部から、2〜3センチの位置で、着火されることをお勧めします。
写真提供:ワールドフォトプレス

Q 電子ライターって、どのくらい使用できるの?
A 着火にフリントを使用しない電子ライターは、ガスを注入すれば、半永久的に使用できます。ただし、これは理論上の話。燃焼部分にゴミが付着したり、ライターをぞんざいに扱うと、故障してしまいます。長持ちさせたい場合は、丁寧に扱うことを心がけましょう。

4.故障かな? と思ったら……


Q

インサイド・ユニットが
せり上がってくるときは、
どうすればいいの?
A ライターを落とすなどして形がゆがむと、外装ケースと、ライター本体であるインサイド・ユニットの接地具合が悪くなり、自然にせり上がってきてしまうことがあります。このような場合は、ペンチなどを使ってインサイド・ユニットの内部を広げ、ふくらみをもたせてケースと合わせるとよいでしょう。ただし、広げすぎるとオイル漏れの原因につながります。自力では難しいと感じた時には、メーカーに修理を依頼するようにしましょう。

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Q

ガス漏れの原因は? 
漏れてしまったら、どうすればいいの?
A ガスが漏れてしまうのは、ライター内のガスタンク、あるいはガス注入口のパッキンが、破損していることが原因です。破損する要因としては、ライターに、落下などの衝撃が加わったことが考えられます。「シュー」と音がする場合には、ガスが漏れています。周辺で火を使うことはもちろん、絶対に着火させないでください。
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Q ライターを落とすと、着火しにくくなってしまうのは、なぜ?
A 乱雑に扱いがちなライターですが、実は精密部品を多く使用しているため、本来は丁重に扱うことが必要です。落下させると衝撃で、部品のズレや変形が生じ、作動不良によって着火しにくくなることがあります。できるだけ落とさないように気をつけ、大切に扱ってください。

5.小物の交換や保管について


Q

オイル缶やガスボンベに、
使用期限はあるの?
A 各メーカーから、さまざまなタイプの商品が発売されているオイル缶・ガスボンベですが、それらに厳密な使用期限はありません。ただし、金属箇所やゴム部分、スプリングなどには耐久期限がありますし、オイルの場合は蒸発してしまうときもあります。直射日光が当たらない、40℃以下の冷暗所で保管し、なるべく早期に使い切りましょう。


Q

ライターって、何もしないで長期間、
放置しても平気なの?
A フリント・電子・内燃ともに、長期間使用しない場合は、ガスを抜いておきましょう。また、フリントライターの場合は、フリントを入れたまま放置すると、ヤスリに付着して固まったり、膨張して部品を破損させてしまったりします。フリントも、使用しない場合には取り除くようにしましょう。
また、銀製のライターは、黒ずんでしまう可能性もあります。放置して黒ずみがひどくなったら、市販の銀磨き剤を布につけて拭いた後、乾拭きするとよいでしょう。
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Q オイルライターの内部の綿は、交換できるの? photo
A 一部のメーカーを除き、綿の交換品は販売されていません。交換が必要な場合は、市販の綿で代用が可能なときもありますが、メーカーや販売店に相談してみるとよいでしょう。