将棋日本シリーズ JTプロ公式戦/テーブルマークこども大会

日程&結果

2017年度二回戦第二局

対局結果

開催日:9月2日(土)会場:札幌コンベンションセンター 大ホール
深浦康市九段
渡辺 明竜王
  • 解説:阿久津主税 八段
  • 聞き手:藤田 綾 女流二段
  • 読み上げ:久津知子 女流二段

123手にて深浦九段の勝利

棋譜
  • タイトル・段位は大会開催時点のものです。

勝者の深浦九段は、10月1日(日)に愛知県名古屋市で行われる「準決勝第一局」で豊島将之JT杯覇者と対局!!

講評/勝利棋士コメント

大盤解説者・阿久津八段の講評

前夜祭での両者のコメントでは、渡辺明竜王は「深浦九段とは公式戦で30局ほど戦っていますので、お互い手の内はわかっている間柄です。このJTプロ公式戦はまだ負けが込んでいる棋戦です。明日は大勢のファンの方々がお見えになると思いますので、いい将棋が指せるよう頑張りたいと思います」。一方、深浦康市九段は「JTプロ公式戦も二回戦になって、タイトル保持者が登場してきて、いよいよ佳境という感じです。渡辺竜王はよく当たる相手ですが、最後まで呼吸を緩めることのできない強敵です。明日はみなさんにいい将棋をお見せできるよう頑張ります」と語った。

振り駒は、と金が3枚で深浦九段の先手と決まる。

先手は雁木、後手は矢倉模様のあまり類例のない形に。先手は▲4五歩と位を取って、▲4六角と据えて攻めを見せる。手詰まりを嫌った後手は△6五歩から仕掛ける。
感想戦で渡辺竜王が悔やんだのは、途中△9五歩の突き捨てを入れなかったあたり。渡辺竜王が攻め切るか、深浦九段が受け切るかという非常に難しい戦いだったが、粘り強い指し回しを見せた深浦九段が、最後に後手の飛車を素抜いて準決勝進出を決めた。なお、大盤解説の阿久津八段の講評は以下のとおり。

「先手の深浦九段が雁木を採用しましたが、ソフトが雁木推しなのを受けて今見直されている戦形なんです。先手は▲4五歩と位を取ったのが主張で、▲4六角を見せて後手を牽制しているんです。仕方なく渡辺竜王から仕掛けましたが、先手が63手目▲5八銀と形を整えた手に対し、△7一飛ではなく、△9五歩と突き捨てていれば難しかったようです。△9五歩に▲6五金は、△同歩▲7三角成△7五角▲6三馬△4八角成でうまく行きません。したがって△9五歩には▲同歩ですが、それが入るのは相当大きな利かしなんです。お互いに取れる銀を取らない不思議な形です。後手玉は堅いのですが、▲2四歩~▲2五歩の継ぎ歩が急所の攻めとなりました。103手目▲2三銀と打ち込んだ手が、先手の決断の一手でこれで勝ちを決めました。銀を渡しますが、▲2三角~▲3二金という俗手の攻めが決まっているんです。本譜で現れたように、後手の9一の飛車が抜かれる位置にありますから。本局は渡辺竜王の細かい攻め、深浦九段の粘り強い受けと、両者の持ち味が存分に発揮された、ギリギリの勝負だったと思います」。

勝利棋士 深浦九段のコメント

雁木は、後手番の順位戦でやったり、最近先後を問わず採用しています。実戦をやりながら、まだまだ手探りという感じなのですが。端を突き合ってから、△6四歩というのが後手の工夫です。こちらは▲4五桂を狙う筋は難しいので、▲4五歩と位を取りました。後で▲4六角と出て勝負という意味です。渡辺竜王から仕掛けられ、先手の玉が薄いので、非常に神経を使う将棋になりましたが、自分らしく粘り強く指せたと思います。

103手目▲2三銀が勝負を決めた手? そうですね。△6八飛に対し、受けるなら▲6九香もあったんですが、9一の飛車を取る筋で行けると確信したものですから。渡辺竜王には4年前、JTプロ公式戦の北海道大会で負かされてますので、ようやくその借りを返すことができました。

準決勝の東海大会、豊島JT杯覇者は強敵ですが、今日のように自分らしい将棋をお見せできるよう頑張りたいと思います。

棋譜

深浦康市 九段
渡辺 明 竜王
(持ち時間各10分間)
【操作方法】
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棋譜を反転

まで123手で先手の勝ち

消費時間=10分10分

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