2022年度二回戦第四局
対局結果


二回戦第四局 (北海道大会)
67手にて藤井竜王の勝利
開催日:9月23日(金・祝)
会場:札幌コンベンションセンター 大ホール
藤井聡太竜王
羽生善治九段
勝者の藤井竜王は、11月6日(日)に行われる「準決勝第二局」で稲葉陽八段と対局!!
- タイトル・段位は対局時点のものです。
- 藤井竜王は竜王・王位・叡王・王将・棋聖のタイトル保持者です。
講評/勝利棋士コメント
大盤解説者・屋敷九段の講評
対局前の両者のコメントでは、藤井竜王は「北海道大会は3年ぶりということなので、心待ちにしていた方も多いと思います。
羽生九段は私が生まれる前からずっと活躍されていて、憧れの気持ちがあります。今回『JTプロ公式戦』で対戦できることをうれしく思います。
早指しですので集中することが大切で、どういう展開になっても決断良く対応したいと思います」と意気込みを語った。
一方の羽生九段は「今年に入ってからいろいろ試行錯誤しながらやっています。結果にバラつきがあるのは仕方ないのですが、その加減が課題です。藤井竜王と『JTプロ公式戦』で対戦するのは初めてです。
久しぶりに対戦できることがうれしいですね。みなさまに楽しんでもらえるような将棋をお見せできるよう頑張ります」と抱負を語った。
振り駒は来場者の中から抽選で選ばれた方が行い、歩が3枚で藤井竜王の先手と決まる。
藤井竜王はいつもどおりの▲2六歩。これに対し後手の羽生九段は横歩取りに誘導。お互い中住まいに玉を構え、戦機を待つ。38手目△4四角から飛車の取り合いになり、一気に激しい展開に。
羽生九段はと金の攻めに期待したが、藤井竜王の攻めの構図が素晴らしく55手目▲4五角が決め手となった。藤井竜王は初戦を突破し、昨年に続き準決勝の東海大会に進んだ。
大盤解説の屋敷九段の講評は以下の通り。
「最近、羽生九段は横歩取りを指している印象があります。研究しているテーマの一つなんだと思います。
羽生九段は38手目△4四角から一直線の斬り合いを挑みましたが、局後の感想戦によるとそこに至るまでに何か誤算があったようでした。2三の金が浮いているあたりのことでしょうか。
後手は飛車を先着して、と金の攻めに期待したのですが、藤井竜王は一手余せると踏んで迷いなく攻め合いに応じました。▲8二飛~▲9五角~▲7三角成~▲4五角の構想が素晴らしかったですね。
手数こそ短いですが、この二人の対決にふさわしく派手な手が出て締まったいい将棋だったと思います」。
勝利棋士・藤井竜王のコメント
横歩取りはあるのかなと思っていました。封じ手直後の△4四角の決戦は堅い玉形にしたときからの後手の狙いで、▲3二飛成とすると△2二金▲3四龍のあと△8五桂が厳しい。
ですので飛車の取り合いは仕方ありません。後手は△8九飛から△8七歩のと金の攻めに期待ということです。
こちらは▲8二飛~▲9五角~▲7三角成~▲4五角が狙いの手順でしたが、54手6八龍~△7一銀打と頑張られるとよくわかりませんでした。
次の東海大会はこどもの頃出ていた舞台で、そこで対局できるのが楽しみです。準決勝ということもあり、しっかり集中して臨みたいと思います。
動画
対局の動画をご確認いただけます。
- 動画内で実施している「クイズキャンペーン」は終了しています。
棋譜
まで67手で先手の勝ち
消費時間=10分10分