各地の森からの近況報告をお届けします!

2018年01月

人生の節目の記念植林

2018/01/12
湯前町役場 やまんじろう

湯前町では、昭和20年中頃から小・中学校の卒業、成人、還暦の際に記念植林を行っており、1月4日(木)に新成人となった38名と町内各集落の区長さんや町議会議員の皆さんにより、町有林内の0.3haの森林にブナの苗木を植林しました。

成人記念植林を行うにあたっては、まず植林をする場所の選定から始めます。
広大な森林はあるものの、森林内に開設している路網は林道・作業道であり林業を営むための道路であることから、舗装してある道は少なく、ほとんどが土砂で路面は作られています。
よって路面はデコボコしており、SUVなどのタイヤが大きく、車のお腹を擦らないような車でなければ通行できないため、記念植林を行う場所としては、集落に近くて町道などの舗装してある道の側の森林になります。

また、植林ですので当然、伐採した直後の森林でなければならず、これがなかなか見つからず毎年苦労しております……。
しかし、今年もどうにか見つかりました。

ここは、以前はスギが立っていました。
植林を行うには、まず地拵えを行い、林内に散らばっていた枝葉を帯状に整理して、林地を露出させて植えやすくします。

photo
photo

初めて植林する人にも植える場所が分かるように、植える場所を指示するための棒を立てています。
ここは、1haあたり2,000本のブナを植えますので、植え付け間隔が2.2m×2.2mになります(1haあたり3,000本植えのときは、1.8m×1.8m)。

もちろん植林のときにはこちらも必要になります。

photo

シカの食害を防ぐため、侵入を防止するための防護ネット。
30年ほど前まではシカも少なく、このような防護ネットを設置しなくても食害は発生していなかったとのこと。
植林の際には、シカの食害を防ぐために必ずこの防護ネットの設置が必要であり、昔は必要なかった防護ネットの経費も今では植林の経費に乗っかることとなり、林業採算性の悪化の一因でもあります。

苗木は事前に搬入しますが、そのまま林地に置いていたら枯れますので、このように根っこの部分に土を被せる「仮植え」して苗木を乾燥から防ぎます(ビニール袋は霜から根っこを保護するために被せています)。

photo
photo

そして、いよいよ記念植林です。

photo
photo
photo

森林内であるため、平坦ではなく傾斜の緩いところ、急なところもありましたが、新成人の皆さんで手を取り合って移動。疲れたときは交代しながら穴を掘り、植え方が分からないときは、区長さんに聞いて植えていただき、植林を通して生まれ育った「ふるさと」の人のぬくもりを感じ、郷土愛を育むきっかけとなったと思います。
新成人の皆さんに植えていただいた木は、新成人の皆さんが還暦となる頃には大きく立派な木となり、国土保全や保水、生物にとっても重要な役割を果たしている森林になっていることと思います。

photo