各地の森からの近況報告をお届けします!

2014年8月

「重富の森と錦江湾セミナー2014夏」を開催!

2014/08/18
JT CSR推進部 森山中

8月18日(月)に、JTの森大学実行委員会が主催する「重富の森と錦江湾セミナー2014夏」が行われました。

「重富の森で、人・自然・生きものの“つながり”を探ろう!」というテーマのもと、「JTの森 重富」でのアリの観察や捕獲したアリの同定を行うフィールドワークと、鹿児島県姶良(あいら)市脇元地区公民館での、鹿児島大学総合研究博物館の先生の「アリから見た鹿児島と世界のつながり」、東京農工大学非常勤講師の先生の「重富の森で見られる生きもののつながり」の2講座が予定されていました。

しかし、当日はあいにくの雨(予想以上に強い雨!)で、「JTの森 重富」でのフィールドワークは断念し、場所を変更してアリの捕獲を行いました。
参加者全員で素早く動く小さなアリをピンセットで傷つけないように捕まえ、アルコールの入った容器に入れていきます。

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また、少しでも違う種類のアリを捕まえようと、いろいろな場所を熱心に探しました。

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室内に戻ってからは、実体顕微鏡やルーペを使って集めたアリを観察。先生のアドバイスや図鑑で確認しながら同定と呼ばれる種類を調べる作業を進めました。

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捕獲された9種のアリのうち、8種がセミナー中に同定され、それぞれ採取された環境に適応して暮らしているアリであることが分かりました。

中には、擬態といってアリにそっくりな姿をした別の生きものも混じっていましたが、参加者は注意深く特長を観察し、騙されることなく「アリグモ」と同定できました。

同定されたアリの名前とその特徴をリストアップして、最後に振り返り。

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また、セミナー中は「?」だったシリアゲアリの仲間ですが、後に先生によって「ツヤシリアゲアリ」と同定されました。

午後の講義では、アリの体のつくりに始まりコロニー創設や社会生活などの生活様式、栄養循環という観点から見てアリが自然界で果たしている役割、アリと上手に共生している虫や植物など幅広く学ぶことができました。

最も印象に残ったのは、さまざまな環境条件によって異なる種類のアリが生息していることから、アリは優れた“環境指標種”の一面も持つということでした。「アリ」を見る目が変わる、充実した内容でした。

続いて、鳥や虫と植物などのさまざまな「つながり」とそのつながりが双方にもたらす利害についての講義がありました。

重富の森で見られる事例を取り上げながら、捕食者と被食者という敵対関係だけでなく、虫に住まいを提供する代わりに受粉してもらったり、鳥が木の実を貯めることが種子の散布につながったりする相利関係についても学びました。

モビールを使ってのイヌビワと寄生蜂の関係性の説明など、とても分かりやすい内容でした。

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重富の森での事例を通じて、生きもの同士がうまく関わりながら森の中に住んでいるというだけでなく、この多様な相互作用を生み出す森の豊かさを感じることのできた講義でした。

次回のセミナーは冬に行われる予定です。まだ知らない重富の森と近隣の魅力について知ることができそうです。

植林から伐採まで

2014/08/02
湯前町役場 やまんじろう

7月中旬、湯前町を含む球磨地域のスギ・ヒノキを住宅用の建材として取り扱っていただいている企業の皆さまが、研修として湯前町にお越しになりました。

研修の目的は、国産材(球磨スギ・ヒノキ)を取り扱う企業として、取り扱っている木材がどのような地域で育てられ、また立木の状態からどのように伐採されて消費地に運ばれているのか学びたいとのこと。
また、林業の現状や、森林整備の重要性と国産材需用との関連性等を現地にて学ぶことを目的にお越しいただきました。

「JTの森 ゆのまえ」を含む湯前町の町有林は、林業県である熊本県にあっても屈指の手入れの進んだ森林へと変わりつつあります。

そんな他に誇れる森林を見ていただきたく、また遠路お越しいただいた方々に有意義な研修となるように、どこの森林を見せた方がよいか探していましたところ、よいところがありました。

「JTの森 ゆのまえ」の中に、植林→下刈り→枝打ち・除伐→間伐→主伐までの木を植えて、育てて、収穫(伐採)するまでの一連の森林施業が順に見ることができる森林がありました。

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まずは、①植林・下刈りの場所です。
ここは、2012(平成24)年2月に植え付けを行い、下刈りを行っている森林です。

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次に、②枝打ち・除伐の場所です。
ここは、17年生のヒノキとスギの森林です。
下刈りの期間を終え、林内が混み合ってきたため、生育の悪い木や自生した雑木の伐採とあわせて枝打ちを行いました。

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次に、③間伐の場所です。
ここは、58年生のスギ・ヒノキの森林です。
搬出できる程に大きくなったため間伐を行い、立木の売り払い収入を得るとともに残存木の成長を促します。
この森林では切り捨て間伐も含め、合計3回間伐を行いました。10年ほど経った後には主伐を行います。

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最後に、④主伐の場所です。
ここは、60年生のスギや48年生のヒノキが混在する森林です。
間伐を繰り返し、主伐できる程に木も大きくなっております。中には生育が悪く細長い木や二股になってしまった木もありますが、主伐にあわせて皆伐して2015(平成27)年に植林を行う予定です。

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森林内を巡回する時にいつも局地的に森を見てしまうのですが、一帯を広い目で見てみると今回のような環境教育にも利用できるような森の発見にもつながり、改めて時おり違った視点から森を見てみなければと思いました。

「JTの森 積丹」に夏到来。モニタリング調査を行いました

2014/08/01
JT CSR推進部 森山中

7月28日(月)に、「JTの森 積丹」の美国エリアで実施した夏のモニタリング調査に参加しました。

今回行うのは、ササ刈りが地表面の植物にどのような影響を与えたかを知るためのデータ収集です。調査会社の方に方法を習いながら、積丹町役場の方やJT従業員で手分けをして森の外観や植物の調査を行いました。

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ササ刈りをした区域としていない区域を対象に、地表面に生える植物の本数を数え、どのくらいの面積を占めているかを目視で確認します。トドマツ林やカラマツ林の下層には、人の背丈ほどのクマザサが生えているので、ササをかき分けての調査となりました。地表面の芽生えやまだまだ若い稚樹(ちじゅ)、草などを見つけ、記録していきます。

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ササ刈りを行った区域は、日当たりもよく、いろいろな若木が育っていました。

調査後には、林内に差し込む光環境がどのように変わったかを比較するための写真撮影も行いました。

地表面に生える植物へのササ刈りの影響が現れるには、2年以上かかると予想しています。森の手入れがどのような変化をもたらすのか、今後も森を見守っていきたいと思いました。

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「JTの森 積丹」がある積丹町は、美しい積丹ブルーの海と奇岩が織りなす絶景とおいしいウニを楽しめる季節を迎えています。札幌から車で約2時間ですので、夏の旅行の際に足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

詳しくは「北海道 積丹観光Web site」をご覧ください。

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神威岬からの景色。